この順で読めばわかりやすいかと・・・。
このままでも読めん事はないと思いますが一応・・・。
動き出す心情
譲れない熱情 -前編-
幸村も無事退院し、後は全国へ向けて駆け進むのみ!!
そんな闘志に燃える立海テニス部のある日の事。
幸村から「退院後初の練習参加するから見に来なよ。」と電話があり、
「何で私が?」と思いながらも雅治にも逢えるし・・・
と久々に制服に手を通し学校までやってきた。
午前の練習が終わり昼休憩にみんなでお昼を食べていると
さも当たり前のように人の弁当をつまむ幸村が
「リハビリを兼ねて植物園に行こうと思うんだけど、付き合ってくれるよね?」
なんて私に向かって言い出した。
え?今めっちゃテニスしてたのにリハビリ必要ですか!?
絶対誰もが思った事だろうけど、誰もそんなこと口に出来るはずもない。
・・・・数名を除いては・・・。
「幸村!その日は練習試合があるではないか!」
「本調子じゃない俺はまだ出れないだろう?」
「しかし・・・ベンチで座ることくらいできよう!?」
「座ってる間にリハビリした方が効率的だろう?」
「だ、だが・・・部長不在など・・・」
「今までと変わらないじゃないか。」
「それは入院・・」
「うるさいよ、真田。俺はリハビリ、お前達は練習試合。何か問題があるのか?」
「大アリじゃ!!リハビリなら一人で行きんしゃい。雪は行かせん。」
「それは仁王が決めることじゃない。・・・雪。どうする?」
えぇ!?私ッスか!?
勘弁してくださいよ!!
めっちゃ睨んでくる雅治と、恐ろしいほどにこやかな笑顔の幸村。
どっちを選んでも何かしら被害被りそうなんですけど・・・?
「雪、行く必要なか!」
「入院中、退院したら一緒に行ってくれるって約束しただろ?・・・まさか忘れたのかい?」
ヒィィィィィ!!
怖い!!
「た、確かに約束しましたね・・・・。」
「ふふ。なら日曜、駅前に9時ね。」
「何勝手に話し進めとる!?」
「なら仁王は俺が大会に出られなくてもいいのかい?」
「リハビリなら他の誰かに頼めばよか!」
「他のみんなは練習試合だろ?」
「幸村が頼めばその辺の女子なら誰でも付き合うてくれるぜよ。」
「そんな尻軽女ごめんだね。」
「なら俺の彼女である雪も、幸村の誘いにのったら尻軽になるんじゃなか?」
「「俺の」をわざわざ強調しなくてもいいよ。それと、雪は俺の友達でもあるんだ。
友達の誘いを受けるなら、尻軽にはならないだろう?」
「その日は俺の練習試合を見に来ることになっとる。」
「おかしいな。約束はまだしてないはずだけど?」
「なんでそこまで知っとるんじゃ!?」
メラメラと敵意をむき出しの炎を出す雅治と、
冷笑を浮かべブリザードを振りまく幸村・・・。
私をよそに、ああだこうだと言い合う2人。
もう・・・帰っちゃいたい・・・。
そんな事を思いながらボーっと見つめていると柳に話しかけられた。
「仁王は俺がどうにかしよう。すまんが精市に付き合ってやってはくれないか?」
「え・・・・?」
「手術後のリハビリは尋常ではなかったと聞く。休息も必要だ。」
「そうなんや・・・。」
手術前も手術が終わってからも幸村は必死で戦ってきた。
確かに休息は必要かもしれない・・・。
「わかった。」
「恩に着る。」
「せやけどほんまに雅治の事頼むで!」
「あぁ。大丈夫だ。」
どう大丈夫なんだ?ほんとかよ!?
不安がないといえば嘘になるが、柳がこう言ってるし大丈夫だと信じるしかない・・・。
その後、どう丸め込んだのか・・・。
機嫌はMAXに悪かったが渋々OKサインを出した雅治と
当たり前だね。とでも言うような顔の幸村が無言のラリーを繰り広げ
他のメンバーは恐怖で凍り付いていた。
そして私は・・・。
今夜は無事に帰れそうにないな・・・なんてベンチで一人ため息を落とした・・・・。
約束の日。
清々しいほどに晴れた空、照りつける太陽。
そんな中、腰をさすりながら駅に向かう私・・・。
覚悟はしていたが前日の昨夜。
これでもかっ!!と言うくらい啼かされ、起き上がれないほどに突かれまくり、
そして朝起きてふらふら状態の私に「起きれんのやったら寝ときんしゃい」
などと言い残し練習試合の為学校へ向かった。
そうしたい気持ちはやまやまだが、ドタキャンなんかしたら明日の朝日は拝めない!
そんな思いで、痛む腰を引きづる様にここまでやってきた。
約束の9時にはまだ10分ほどある。
出来ればどこかで座りたい・・・。
あたりを見渡せばロータリーのベンチが見える。
あそこなら駅前の様子も見えて丁度いい。
いそいそとやって来て腰を下ろそうとすると・・・
「・・・・幸村?」
「やぁ。おはよう。」
「何やってんの?」
「雪が俺を待つ姿を見てたんだよ。」
「いやいや、見てたならさっさと来いよ!!」
「待ち合わせは30分遅刻が当たり前だろ?」
「はぁ!?」
「その間俺のことで頭いっぱいになる。」
「それをアンタは遠くから見とくわけ?」
「ふふ。どうかな?」
「・・・・。幸村はそういう人やねよ・・・。彼女になる人が可哀想・・・。」
「だから今のうちに慣れとくといいよ。」
「ん?どういう意味?」
「さぁ、行こうか。」
質問には答える気は無いようだ。
意味がわかんない。
だけどこれ以上ツッコんで聞くのも面倒だし、機嫌を損ねられたら困る。
仕方なく幸村の横に並び歩き始めれば、そっと手に触れる温もり。
「ちょ、幸村!?これは・・・なに?」
「手を握ってるんだけど?」
「何の為に?」
「うーん・・・。じゃぁ俺が倒れない為の支え。」
「じゃぁ。ってめっちゃ取って付けた理由やん!!」
「ほら、電車来たよ。」
そのままグイグイと引っ張る様に電車に乗り込み空いた席へ座る。
手を引いてみたが離すまいと力が入り解けそうにない。
「何考えてんの?」と言う目で見上げれば優しい笑みを私に向けるだけ・・・。
こんなの・・・困る・・・。
仁王に見つかったらなんて言われるか・・・・。
だけど・・・・。無理にでもその手を振り解けないのは・・・
瞳の奥に悲しい色が見えた気がしたから・・・。
しばらく無言で電車に揺られる2人・・・。
長い間の入院で少し人恋しいのかもしれない。
はぁ・・・・。老人介護と同じと思えばいいか・・・。
仕方ない・・・と、ため息を落とし繋いだ手を握り返した。
「せっかくやし、楽しまんと損やしな!」
こうして、幸村との1日が始まった。
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ユッキー初夢!!
この先何にも考えてません。ww
ちょいとユッキー書いてみたくなってね・・・。
私は彼氏がおっても平気で男友達と遊びにいける方でしたが
嫉妬深い人から見たらそれだけで充分浮気になるんでしょうね・・・。
でも結婚してからはないですよ。
流石にそれは色々と・・・ね?ww
これからどういう展開にしようかな?
考えてから書けよ!って感じですね(笑)
ブラックユッキー炸裂させたいなぁ・・・とは思ってます。