My darlin’
「おやすみなさい」
「あぁ、ゆっくり休むがいい。お前が眠るまでこうしててやろう」
大きな手が私の頭を優しく撫でる。
優しくて、温かい気持ちにさせてくれる大好きな手。
「・・・・・うん。」
弦一郎の胸に顔を寄せ静かに瞳を閉じた・・・・
弦一郎と付き合い始めたのは１年前。
撃沈覚悟で誕生日プレゼントを渡しながら告白。
恥ずかしさで顔を上げれずにいたら
スッと手の中のプレゼントが消え、えっ？と顔を上げれば
「一生かけて守ると誓おう」とプロポーズかと思えるセリフで私のハートを掻っ攫っていった。
いや、もともと惚れてたんだけど・・・・・
まさか弦一郎と付き合えるなんて思ってなかった私は
飛び跳ねるほどの喜びで、毎日が幸せの絶頂！
幸村に「歪んだ顔がさらにおかしくなってるよ」などと言われても、
気になんないほど浮かれていた。
しかし、相手はあの弦一郎だという事も浮かれすぎて忘れていた。
何よりも部活優先。自分にも他人にも厳しく、妥協を許さない！
そして、天然記念物と呼ばれるほどの堅物頭の日本男児！
そんなとこも含めて好きになったんだよ？
そんな弦一郎だから惹かれたんだよ？
でもさぁ～！！付き合う前と何もかわらない弦一郎。
変わらなさ過ぎだっつーの！
彼氏ができたら、あんな事やこんな事したいって思うもんでしょ！？
待てど暮らせどキスどころか手も繋いでくれない！！
我慢できずに私から手も握ってやったし、不意をついてキスまでしてやった！
さすがにキスした時はかなり動揺して、「たるんどるっ！！」て怒鳴られたけど・・・
でもそうでもしなきゃ一生何もなさそうなんだもん！！
たるんでるのは弦一郎だよ！！女の私からこんなことさせるなんて！
幸村が面白がって、「こんなんでも女だし、早くしないと誰かに奪われちゃうかもよ？」
とか言って弦一郎を挑発した時も「そんな心配必要ない！」と切り捨てられてしまった。
それって、私の事信用してるって事？それともそんなに魅力がないって事？
お気楽主義のわたしでも、そろそろ凹んじゃうよ？
周りの友達はみんな幸せそうに彼氏の話をする。
隣の芝は青いって言うけど、隣の芝が青いんじゃなくて、私の芝が枯れてんじゃない？
親友の葵の彼氏はあの、ジェントルマン柳生。
柳生も紳士で通ってるくらいだから、オクテだと思ってたけどちゃっかりやる事はやってるらしい･･･
侮れん！恐るべし柳生・・・・
仁王と付き合ってる雪は、「真田の淡白さを分けてほしいよ！」とか言ってたけど
私は仁王の性欲を分けて欲しいよ･･･。
そして・・・今日こそは弦一郎と心身ともに結ばれよう！と
柳と、協力してんのか邪魔してるのかわからない幸村の助言で、
こうして、弦一郎の家でお泊り大作戦！！を実行した訳だけど･･･
同じ布団に入り、体を密着してすべて計画通り進めたはず！！
なのにどういうこと？
彼女が横で寝てるのに何もしないなんてありえるの！？
頭撫でてくれるのも嬉しいけど、今私が望んでるのはそんなんじゃない！！
据え膳食わねば男の恥！ってもんじゃないの！？
あんた武士でしょ！？
弦一郎の胸の中で、幸せなはずなのに今はすごく苦しい･･･・・
これは私のわがまま？それとも・・・・・
あの時はそんなに気にしなかったのに、今頃幸村の言葉が頭によみがえる。
「よほど女として魅力がないか・・・・・本当は好きじゃないんじゃない？」
好きじゃない･･･・・そんなはずない！！
弦一郎は好きでもない人と付き合えるような男じゃない！
でも・・・好きだなんて･･・・・･言われたこともない･･･
「一生守ってやる」って、言ってくれたけど、「好き」とは言われてない・・・
今まで無意識に考えないようにしていたのに・・・・・
だんだんと不安に押しつぶされて涙が出そうになってきた。
今泣くわけにはいかない・・・耐えろ！私！！
寝たふりを続けながら胸に顔を押し付けて涙をこらえる。
すると頭を撫でる手が止まった・・・・・
気付かれた！？
「お前は何を考えているのだろうな･・・･？どうせ精市にでも何か吹き込まれたんだろう？」
私に話してる・・・ような、独り言のような･･･・・
「・・・俺は確かに精市達のように、気の利いた言葉をかけてやることも
お前の望むような付き合いをしてやることもできん。
しかし、誰よりもお前を大事にしたいと思ってる。その気持ちに嘘はない。
俺は・・・・・お前が側で微笑んでくれるだけで、幸せなんだ。」
まさかそんな風に思っててくれたなんて！
さっきまでと違う涙がこぼれそうだよ！
喜びで叫びそうなのをこらえていると、突如私の体が離され、そして何かが唇に触れた・・・
この感触！！弦一郎の唇！？
私からは何度かあったけど、弦一郎からキスされた事なんて初めてで、
初めてしたとき以上に心臓がドキドキしてる。
「今はまだ大事にしていたい。・・・・・・愛している、げん・・・・」
ギュと力強く、でも優しく包み込むように腕の中へ私を閉じ込め
もう１度頭へキスをくれた。
弦一郎・・・ごめんね。そして、ありがとう。
やっぱり、あなたを好きになってよかった！
弦一郎が求めてくれるまで、私待つよ。
だから、ずっとずっとそばにいさせて。
そして、たまにはこうやって甘い言葉とキスを頂戴。
それだけで、私は幸せになれるから。
愛してるよ・・・・・My darlin’！
Happy Birthday Genichiro! 5．21
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うひょーーーーー！！
初ドリームUPです！
めっちゃ駄文で申し訳ございません！
私は基本ギャグ体質なので、ギャグしか書けません！（爆）
こちらげん様からのリクで書かせていただきました！
元ネタは「立海キャラの彼女になろう！バトン 」です。
萌えを求めていらしたのに、こんな結果になりましてスミマセン！！
しかも誕生日夢なのに、全然誕生日ネタじゃないし（汗）
あと親友役として、げん様と仲がよろしい☆葵☆様。
恐れ多くも、勝手に登場させてしまいました。申し訳ないです！
もし、「何勝手に人の名前使っとんじゃーヽ(`Д´)ノ」と、お怒りでしたら
即効変更させていただきますので、お申し出ください。
それと、図々しくも私も勝手に親友として出させていただいてます（;´▽｀A``
私の文才ではこれが限度でございますが、楽しんでいただけたら光栄です。
なにはともあれ、真田Happy Birthday