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昨日は日本勢にとって残念な結果でした。

まさかトレヴがザルカヴァをはるかに超える強さを持っていたとは……
まさか日本馬のキズナが勝負どころでオルフェの進路に蓋をするとは……

フォルスストレートでオルフェが立て続けに外から蓋をされ、置かれたシーンを何度も視聴しました。
まずトレヴがオルフェに蓋をして抜け出す時の脚色からして、かなりの確率で勝つと思ってしまいました。
ただここでついていければオルフェにも可能性はまだ少し位は残されたかもしれません。
さらに後ろからキズナが横にぴったり付けることになり、勝負が決しました。

トレヴには5kgもの斤量差を最大限に生かした加速力の違いをまざまざと見せつけられたように思います。
凱旋門賞はハンデ戦と言われるのにも納得です。
またライバルをオルフェ一頭に絞って完全マークし、道中から抜け出しまでの展開は完璧でした。
とはいえ抜け出されてから詰めるどころか突き放されたのも事実。斤量だけの差ではなく完敗です。

4着のキズナは健闘したと思います。
武豊騎手はあの場面でオルフェに進路を譲る必要はなかったし、勝ちに行くのは当然です。
一旦はオルフェより前に出てあわやという見せ場を作ってくれました。

偶然にも1~4着馬の位置取りだけを目で追いながら観戦していました。
そういう意味でも非常に楽しめた(心臓が口から飛び出しそうなくらい緊張した)凱旋門賞でした。


凱旋門賞は日本にとっては高く厚い壁です。
かつてエルコンドルパサーがあと一歩まで迫ったとき、世界制覇は近々成し遂げられると思っていました。
そして当時日本史上最強馬とも言われたディープインパクトがその夢を達成すると思っていました。
まさかの3位入線の完敗、そして禁止薬物使用による史上初の失格という大失態を演じるのですが……

この時はディープが完敗したことに加えてドーピングも発覚し、非常に落胆したのを覚えています。
もしかしたら日本では禁止されていなかった当時は他馬も常用していたのかもしれません。
ただディープ引退後すぐイプラトロピウムが禁止薬物になった時「やっぱりね」と黒い感情が芽生えました。

その後もナカヤマフェスタが他馬とぶつかり合いながらもクビ差2着の健闘を見せ。
そして昨年のオルフェは勝利目前で内側によれ、ブレーキをかけながら内ラチに激突して失速の2着でした。

思えばこの時あっさり勝っていれば、オルフェは昨年で引退し今年はキズナを純粋に応援できたのに。
現役世界最強、そして日本史上最強馬とも言われるオルフェですら2年連続で勝てませんでした。
この悔しい思いは当分引きずることになりそうです。


ちなみにかつての名馬たちで勝てる可能性がある競走馬は何か。
私なりに考えてみたところ、すぐ浮かんだのは3歳時のダイワスカーレットです。
2007年度勝ち馬ディラントーマスとの斤量差は今回のオルフェ-トレヴと同じ5kgです。
稍重馬場で時計も割と早い決着だし、前につけて勝負どころで突き放して粘り込むレースができれば……
一方、ウオッカは高速馬場専門で、時計がかかる馬場では勝てなかったので厳しすぎるでしょう。

他にはサイレンススズカ。
これはもうロマン以外の何物でもないです(笑)


今後勝つ可能性がより高いのは古馬でなく3歳馬でしょう。
キズナがその可能性を示してくれました。

世代間の強さを比べる限り、今年の3歳馬がそれほど強いとは思えません。むしろ弱い世代かも!?
3歳一線級のロゴタイプやコディーノが古馬に挑み完敗でした。
とすれば毎年強い3歳馬が挑み続ければ、強い世代が出てきた時に……

オルフェの弟分ゴールドシップは昨日の失速もあり、来年も古馬には厳しそうに感じてきました。
来年度のダービー馬か強い3歳牝馬にぜひ挑戦してもらいたいです。