腐った系には、かなり反響が大きかったこの作品。
うーん。
悪くはないんだけど、絶賛するほどでは・・・ない・・・と思う。
新聞の使い方や、春の祭典の処理とかは、かなりいいので、演出の才能はそこそこあると思うんだ。
カンジンの脚本がなぁ。
ってか、もともとこの人の生涯って、演劇的には盛り上がらない題材じゃないか?
映画とか、テレビドラマならまだわかるけど。
悲劇は悲劇なんだけど、精神異常になって終わるってのは、カタルシスがないっていうか、オチが尻すぼみというか。
あと、なんといっても不世出の天才バレエダンサーってのは、なかなか難しいと思うのよ。
宝塚でもバレエは踊るけど、本格バレエじゃないし。
特に男役のダンスは、独特の様式美だから、男性バレリーノの踊りにはならないもんね。
キャラも、なぎしょの女役・バレエ教師のマリーとか、ちょっとイミフで終わってしまったしね。
ニジンスキーのことが好きだった設定らしいが、イマイチ表現しきれず。
むしろ、ここはニジンスキーの妹(一緒に演出もしていたという)を出した方がよかったのでは?
話題のキスシーンは、すいません、期待しすぎたのか(ヲイ)、若干肩すかしでした。
・・・アレダケデスカ???
そして、これは全く個人的な問題なのですが!!
ニジンスキーというと、どうしてあの、チュチュ着て踊る鳥@「イブの息子たち」が真っ先に脳裏に浮かぶんです。
「わたしは、バースラフ・ニジンスキー。苦悩する魂。永遠のバレリーノ」
えぇ、れっきとした青池ファンですから!!
(すいません、山岸先生の「牧神の午後」は、読んでません)
宝塚の舞台でやるには、ホント冒険作品でしたよね。(って最近そんなんばっかりだけどさ)