【意識して肩甲骨を動かそう!】
肩周囲の治療をする時に、忘れてはいけない箇所の一つが肩甲骨周囲の筋肉です。
この部分、日常生活の中で肩甲骨を大きく動かすことがほとんど無いんです!
動かさないということは
筋肉をあまり使っていない
↓
筋肉が衰えて硬くなる
↓
硬くなると血管や神経を圧迫し働きが悪くなる
↓
頭・頚肩腕部周辺の疾患が出てくる
当てはまる方いますよね。
◎それなら肩甲骨を動かす為にはどうすればいいの?
肩甲部は、鎖骨部とあわせて上肢帯といいます。
上肢帯は、上肢全体(上腕・前腕・手)の運動の大きな部分を占めています。
なので上肢全体を動かしていくことが大切なんです。
◎では肩甲部を可動域いっぱい動かすためには、どれくらい上肢を動かす必要?
①気をつけをした状態から上腕骨を水平まで動かした時、三角筋と棘上筋という筋肉が収縮します。
この時には、まだ肩甲骨は動いていないんです。
なので大体の方の肩回しは、ここまでしか動かしていません。
肩先をちょこちょこ動かしている程度(・・;)
②上腕骨を水平の位置から斜め上方まで動かした時、三角筋が上腕骨を固定したまま前鋸筋と僧帽筋が収縮します。
ここで、初めて肩甲骨が斜め上方に動き始めました!
良い感じになってきましたね♫
③上腕骨を斜め上方から垂直まで動かした時、三角筋、僧帽筋、前鋸筋の収縮に加えて、挙上した腕の反対側の脊柱起立筋が収縮します。
ここまできて肩甲骨は大きく動くので、周囲の筋肉のストレッチにもなるんですね(^^)
今回は、上肢帯の肩甲部を取り上げましたが鎖骨部も連動して動いています。
しかし、日常生活のほとんどは①の動きで事足りてしまいます。
肩回しをしている方はいますが①の範囲から②の範囲手前までしか動いていません。
結果、上肢帯部の筋肉を動かす事が少ないので頭・頚肩腕部周囲の疲労が溜まりやすくなるんです。
なので肩甲部を動かすためには、上肢を挙上する事が大切です。
簡単に言えば『伸び』ですね!
そしてメンテナンス方法としては、皆様もよく知っているラジオ体操(テレビ体操)‼︎
第一だけでしたら五分程度でできちゃいます。
伸ばす所、曲げる所を丁寧にする事で大きく関節や筋肉を動かす事が出来ます。
もっとシンプルにしたい方は、両手の平をあわせたまま、肩甲部を意識して上肢を挙上してください。(手を合わせた普通の伸びです)
その姿勢を十秒程度した後に、一気に力を抜きましょう。
これを五回程度繰り返してください。
他にも、治療法やストレッチ方法がありますが、普段メンテナンスに来られている患者様に話をしています。