今朝、涼しいマニラのベランダでSNSをチェックしていると、誰もいないジャンケットの内部動画と共に、入口の挨拶娘が悲しむストーリーがアップされていた。
「私はこのジャンケットで働き、幸せな思い出がたくさんある。私はここを去りたくないけど、もう戻れない」
このような内容だった。
ジャンケットというのは、大手カジノ内部のVIPルームの一室を部屋単位で借りて運営するミニカジノのようなものだ。
このジャンケットは日本人女性2名もVIPホストとして在籍していた。
そして、日本人ユーチューバーが入口に立っている挨拶娘をナンパして、VIPルーム内の見学や、ホテルのスイートルームに無料で宿泊させてもらうというPR動画も流していた。
オーナーが親日だったので、挨拶娘はよく浴衣姿で「Hello Sir」と愛想良くしてくれた。
ジャンケット界隈を散歩している友人に、
「あそこの店潰れたの?」
と聞いたら、やはり先週から閉じていたようだ。
マカオ系のジャンケットが一気にマニラから撤退したサンシティショック以降、こことあといくつかがそれなりに繁盛していた気がするが、蓋を開けてみると韓国系とインドネシア系が多く残った形に見える。
マカオ経由のマネロン規制に加えて、フィリピンもオンラインカジノPOGO業者を締め出しにかかっていて、現在フィリピンの中国人の数も10万人までに減ってしまったようだ。
そうすると、ジャンケットでプレイする羽振りの良いPOGO関係者の数も減り、カジノの売上にも影響するのだろう。
ただ、このジャンケットの破産理由は、役員による使い込みだった
「中国が2023年1月8日に開国したので、旧正月はコロナ感染の中国人が大量にフィリピンに押し寄せる!中国からの渡航者には、PCRを義務付けろ!」と、フィリピンの上院議員で騒いでいる人がいたが、旧正月に大陸からのカジノ客は全然来ず、閑古鳥が鳴いた
今回のジャンケット撤退に限ったことでなく、中国企業がフィリピンから撤退することで、フィリピン人数万人が職を失う。
フィリピンは、今年2023年も経済成長率7%だとダボス会議でマルコス大統領は発言していたが、中国人が減り、マニラ首都圏の不動産価格の維持すら出来ていないのに、本当に経済成長しているのか、不思議でならない。