人生初ブログである。

出遅れ感、半端ない。

私の人生、何もかもそうだ。


で、なんで今更始めようと思ったかというと、そういうことが出来る時間が出来たから。

あと、この本に巡り会ったからである。


「おばちゃまは飛び入りスパイ」

集英社文庫から出ていて、現在は絶版になっている。

なんて、もったいない!

出版不況とか嘆かずに、こういう良い本を出版社は再版すべきである。


最初に読んだときの衝撃は、アガサ・クリスティのミス・マープルが初登場する「火曜クラブ」を読んだときに匹敵する。

「やっと面白い本に巡り会えた!」

ここ十年感じたことのなかった興奮と衝撃に、私は打ち震えたものである。


あらすじは簡単に言うと、(たぶん60歳を過ぎている)普通のアメリカ人女性ミセス・ポリファックスがCIAスパイになって活躍する話である。アガサ・クリスティもスパイ小説は何冊か書いているが、完成度はこちらの方がはるかに高い。伏線の張り方が見事で、ダヴィンチコードや海堂尊も凌ぐほど(もちろん、これらもとても面白い小説なので、つまりは著者のドロシー・ギルマンがすごすぎるのである)。


主人公のミセス・ポリファックスは、アメリカ人女性の良さを集約させた、魅力的なキャラクター。

人生を楽しむことに積極的で、親切で、好奇心旺盛で、正義感があって、勇気がある。

アメリカが憎めないのは、こういうアメリカ人がいるからなんだよね~と思い出させてくれるキャラクターである。


また著者のドロシー・ギルマンがすごいと思うのが、読んでいてミセス・ポリファックスに「イライラさせられない」ことである。


女性を主人公とするミステリー小説では、かなりの確率で主人公にイライラさせられる。

「なんで、そんなこと聞くの?」

「なんで、そんなことするの?」

「なんで、そんな罠にはまるの?」

どんなに面白いミステリー小説でも、ほとんど宿命のようにつきまとうイライラ。

しかし、ミセス・ポリファックスには、それがない。

「そんな高度な罠には、誰だって引っかかっちゃうよね」と、ストンとくるものがあるのだ。

ドロシー・ギルマン、恐るべし。

あなたスパイだったことがあるんじゃないですか?と言いたくなるほど、見事である。