「家族関係」と「自己表現」の専門家
野口嘉則(のぐちよしのり)さんの本
「完全版 鏡の法則」

2006年に出版され
ミリオンセラーになった
「鏡の法則」を
大幅に加筆修正された本です。
前半は、
いじめられている息子と
それに悩む母、栄子の
実話にもとづく物語。
後半は、
- 人生は自分の心を映し出す鏡
- ゆるすとはどういうことなのか?
- ゆるす前にやるべきこと
おおまかに、
このような内容の解説と
あとがきです。
人生で起きるどんな問題も、何か大切なことを気づかせてくれるために起きるんです。つまり偶然起きるのではなくて、起こるべくして必然的に起こるんです。
(中略)
前向きに取り組みさえすれば、後で必ず『あの問題が起きてよかった。そのおかげで…』と言えるような恩恵をもたらすのです。
物語のなかで、母の栄子は
いじめられている息子の問題が
栄子の父親や、夫との問題が
映し出されていたのだと、気づく。
この本のレビューには、
「涙が出てきた」「泣いた」
などの声が、多くありました。
読む前まで、
本で泣くなんて…
私は泣かない。
…と、たかをくくっていましたが
読んでいると
ほんとうに
じんわり涙が出てきて。
心の世界が
どうやってつながっているのかを
理解できました。
ゆるすことができない自分を責めないでください。自分が深く傷ついていることを理解し、ゆるせない自分をゆるしてください。
たとえば、次のようなビリーフをもっていると、相手をゆることにブレーキがかかります。
- ゆるすと自分が損をしてしまう
- 被害者でいるほうが楽である
- 相手は、罪の報いを受けるべきである
- うらみは復讐しないと晴れない
- 自分を守るためには、ゆるしてはいけない
他にもいろいろありそうですが、これらのビリーフが、自分を幸せにするビリーフかどうかをよく考えてみるのもいいと思います。
本の中で、
「ゆるすとは、
今この瞬間のやすらぎを
選択すること」
とあります。
自分のために、
自分の心を解放してあげること
だと思いました。
むかし
「鏡の法則」が流行ったときに、
読んだはずなのですが、
内容はすっかり忘れていた。
あらためて読んでみて、
「鏡の法則」を
もっと浅はかなものだと、
勘違いしていたことに
気づきました。
「現実は、心を映し出す鏡である」
わかっているようで
実は奥が深い。
問題の捉え方を
見直すきっかけになる本です。