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道路上に描かれた、白い菱(ひし)形の記号。ふたつ縦に並んだそれは、たいてい少し消えかかっていて。
気に留める人はまずいない、路傍の石のような「路上の菱」。
菱形の路面標示が意味するのは「横断歩道あり」。
信号がなかったり、カーブの先にあって見通せない横断歩道の手前に、間隔を空けて標示されることになっているようです。
「歩行者が横断歩道を渡ろうとしているときは、直前で一時停止し通行を妨げないようにしなければならない」
道路交通法でそう定めてられているにもかかわらず。近所の小さな横断歩道を渡ろうとして、車が一時停止したことはこの数十年間で数えるほどもありません。たいがい徐行もせずに、目の前を通り過ぎて行くのです。
横断歩道へ必至なのに、顧みられもしない。ふたつの路上の菱は無情に行き過ぎる車を見上げ、わたしと同じやり場のない怒り、やるせなさを感じているかもしれない。
そんなことを思いつつ、駅へと歩きます。いつものように小さな横断歩道の前で、車が通り過ぎるのを待っていたら。
走ってきた白い軽自動車は、静かに速度を落として停まりました。
今日は何かが起こるかも…きっと起こるに違いない。
そんな予感をなぜか、ひしひしと感じたのです。
ユッコこと岡田有希子さんが渡りきれなかった、未来へ続く横断歩道。
人はそれを、青春と呼びます…
photo by yukikostarlight