人生最大の悲劇
もうだいぶ昔の出来事なのに
昨日の事のように思い出すものですね
昨日のご飯は忘れちゃうのに
あの頃があったから
今の私がいる
前回のお話はコチラ
ICUにいた病院から
大学病院へ転院する事になりました
私は
前の病院から
もうずっと意識がないので
転院した事もなにもかも
わかりません
意識のない状態の
どこまでを臨死体験と言うのかわかりませんが
無意識の向こう側では
違う場所にいた感覚
これは映像として覚えているんですよね
すごく体がラクで
穏やかで居心地の良い場所でした
向こうに大好きだった祖父がいて
おじいちゃんに会えたーって
すごく嬉しくて
行きたいな おじいちゃんの所に
って歩き出そうとすると
祖父はバイバイって手を振る…
最初は
こっちだよーって
手招きをしていると思っていたけど
笑ってバイバイしていることに
気がつきました
そんな夢から目が覚めると…
見たことのない天井
見たことのない人たちが覗き込んでいる
「お母さ―――んゆきこさん目を覚ましましたよー」
おそらく看護師さんが
待機している親へ知らせに駆けだしたような音
大学病院に転院して数日後
26歳3月の出来事でした
ただ
私はこの時…
ここはどこ
私は誰
あなたは誰
毎日誰かがきて
これは見えるかな?
この字は読めるかな?
100引く7はいくつかな?
子供をあやすように
私に聞いてきます
そう
私は完全に
記憶をなくしてしまいました
この続きはまた
~余談~
それまでスピリチュアルのような世界に
何の興味もありませんでしたし脳科学なんてもっとわかりませんが
あの時見た夢は
夢じゃないとどこか信じています
祖父の存在には意志を感じましたし
バイバイした祖父を見て寂しい気持ちになって
現実に目を覚ました時
生きる場所は
痛くて苦しくて辛い事がある
そうじゃない場所は
辛いことなんて何もなく
とても穏やかだと
でも私はまだ
生きなくちゃいけないんだねって
ベッドの上の天井を見ながら
そう思っていた事を
思い出しました