現代の栄養学の基本は、5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)ですが、アーユルヴェーダの栄養学では6味が入っていることが栄養のバランスの基本と考えます。

 

6つの味が入っていることで食事に対する満足感が生れ、栄養のバランスも整うという考え方です。

 

その6味とは、(甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味)です。この味毎に心身への作用があり、この味のバランスを調整することで不調を整えていくことができます。

 

それぞれの味の代表的な食材としては

 

甘味:穀類、イモ類、ニンジン、スイカ、メロン、バナナ、はちみつ、砂糖、肉類

酸味:柑橘系の果物、酢、レモン、トマト、ヨーグルト、発酵食品

塩味:塩、海水魚

辛味:ネギ類、にんにく、しょうが、わさび、マスタード、チリ

苦味:緑黄色野菜、ゴーヤ、アロエ、ターメリック

渋味:ほうれんそう、山菜、緑茶、豆類

 

上にある味ほど体力をつける味で、下にいくほどデトックスになる味になります。

 

ということは、体力のない人は、甘味、酸味をしっかりとる必要があり、肥満やアレルギーなどデトックスが必要な人は、甘味を控えて苦味、渋味を意識してとる必要があります。

 

ただし、完全に何かの味を抜いてしまうのはNG!です。必ず6味を入れつつ、その配分を体調や季節によって変えていきます。

 

例えば、甘いものばかり食べてしまう、すっぱいものが食べたいという欲求が強い場合には、その味の作用が体または心のレベルで不足しているために、欲していると考えます。

 

甘いものであれば、体力をつけ、心を落ち着かせる働きがあるので、エネルギー不足や気持ちが不安定な時には甘いものが欲しくなります。

 

しかし甘いものを食べ過ぎると体が冷えて消化不良を起こします。そうするとデトックスとなる苦味を欲したりします。これが精製されたお砂糖のお菓子を食べると苦いコーヒーが欲しくなる理由です。

 

アーユルヴェーダの古典スシュルタサンヒターには次のように書かれています。

我々の日常の食品には、多数の種々な物質がその構成に入るから、医師たるものは患者に対し、食品材料の性質やその組み合わせや味付けによって得ることのできる性状、および患者における一定ドーシャの乱れによっておこるその食品に対する自然の切望を十分に考慮に入れて、その食餌の献立を処方すべきである。

アーユルヴェーダではよく体を車に例えます。運転手は心で、魂を運んでいます。後部座席に座っている魂は、目的地を理解していますが、運転手である心がハンドルを握っていますので、心が魂のいう事を聞かずに暴走してしまうと安全運転はできず、車を傷めてしまうどころか、目的地からも遠ざかってしまうかもしれません。

 

また車にガソリンを入れるのも、心次第です。車に入れられるガソリンの量は決まっていますし、油なら何でもいれていいわけではないですよね?ましてや油以外のものをガソリン代わりにいれるでしょうか?

 

日々の食事もこれと同じです。車であるところの肉体に入れるべき燃料は決まっています。それが6味のバランスがとれている食事です。これを適量とること。そして毒素を生み出さないクリーンな食材を心がけること。このことだけを知っていれば、日々の献立をたてる時に迷う必要がありません^^

 

毎日絶対に摂らなければならい食材や、日本にないから輸入してまで取り寄せなければならない食材などないのです。

 

むしろアーユルヴェーダでは住んでいるところの半径2㎞以内でとれたものが理想だとしているくらい、必要なものは身近に揃っています。都会に住んでいる人であれば2㎞以内で収穫されたものは難しいですが、少なくともスーパーで手に入るもので十分です。

 

過剰な食欲がある、過食が止まらない、逆に食欲がわかない、という人は、6味のルールを今日から意識して食事をしてみてください。食事の満足感が変わりますよ!

 

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