久しぶりに投稿ガーン 春になったので・・・って、関係ないけど爆  笑
 
でも、春になると何かを始めたくなる。じっとしてるのがモッタイナイ!そんな気持ちにはなる。
 
 
  今日は、半年ぶりにある場所へ出かけた。旦那の握ってくれたおにぎりを持って。
 

 
春になったらまた行こうと決めていた。
 
  このおにぎりを食べるといつも泣けてくる。色々な感情が渦巻く。
 
 抗がん剤治療の為、病院通いをしていた母を思い出す。当時は私も病院へ行く母におにぎりを握っていた。大したおにぎりじゃなかったけど、母はいつも喜んでくれた。 今の私は握ってもらう立場になって、あの頃の母の気持ちが身に沁みる。
 
 
  不妊専門の病院に通い始めて約1年半。半年ぶりに訪れたこの病院は、なんだかすっかり我が家に帰ってきたみたいな気持ちにさせてくれたラブラブ
 
  この病院との出会いには物語がある。
 
  結婚したら子供を授かりたいと思うのは当たり前の感情だと思う。私の場合もそうだ。でも、私の場合は色々考えなければならないことがあった。一つに「遺伝」のこと。
  幼少期から症状のあった自分の病気は、3年前までは明確な診断名はなかったけど、高校生の時検査入院で、「遺伝性運動感覚性ニューロパチー」の疑い病名がついた。以後、自分の病気もほぼ変化なくきていた為、 積極的に病気について調べることもなく年月は過ぎた。
 
  結婚を機に子供のことについて考えるようになって、自分についた疑い病名のことをもう一度ちゃんと診てもらおう。そう思ったのが物語の始まり。
  紹介によって訪れた病院の先生は、シャルコー・マリー・トウス病(CMT)の研究をしている数少ない先生。これが後に私の診断名となる。奇跡だった。今から考えてもこの偶然は奇跡以外の何者でもない。子供のことがなかったら、私の病気は何なのか一生知ることはなかったかもしれない。
 
 
  医師からはこう告げられた。「50%の確率で子供には遺伝します」と。もちろん、たくさん考えた。旦那と一緒に。考えて考えて考えて・・・。不安がないといえばウソになる。旦那の協力が今より必要になる。旦那に無理させないかな・・・。考えたけど、結果最後には楽しいことしか頭に浮かばなかった。私は決めた。50%なんてなんだ!たとえ遺伝したとしても、その子を幸せに、そして私たちも幸せになろうって。
 
  
  自然妊娠の可能性は極めて低いとわかり、そこから思い切って不妊治療に踏み切り、移植・妊娠・流産を経験し今がある。
  かけがえのない経験をしていると思う。この治療は大変だけど、得るものは大きい。この経験をしたからこそ出会えた人や気持ちがある。だから、私は隠さないで堂々としたいと最近思えるようになった。
 
 
  今日の診察の時先生が、「また頑張っていきましょうね」と優しい顔で言ってくれた。それを聞いた時、もしこれからの治療が自分の望む結果にならなかったとしても、私はこの病院に、先生に対して心からありがとうございましたと言えると思った。自分の中で納得した終わり方ができると。
 
  医療ってこうなんじゃないかな。必ず人に死は訪れる。どんなに手を尽くしても。最期、患者さんや家族が心からありがとうと思える気持ちになるくらい満たされていること。それくらい寄り添えること。
 
  自分もそんな医療人でありたい。そう思わしてくれた。
 
  ホッコリ優しい気持ちで家路に向かった。