こんにちは
毎日キモノ生活ゆきです
LINE公式アカウントあります
お気軽に友達登録して
各種問い合わせ、疑問質問、ちょっとした気づきや愚痴など
ぜひこちらからどうぞ

浴衣と「うそつき衿」に鯉の帯
この帯はくせもの
まず「引き抜き柄」
引き抜き柄とは、引き抜き結びをするために柄付けしてあるので
帯を広げた時にお太鼓ながらが上下逆さまです
引き抜き結びは、帯を胴に二巻きして
テとタレでひと結びする際に
タレを全て引き抜かずに途中でやめて
帯下にタレを残して
お太鼓柄を逆さまにだすやりかたです
そのため、着物や帯に慣れていない人は嫌がりますが
この系列の結び方は江戸時代からやっていたもので
江戸っぽいので私は大好きです
なんなら、全通柄とかで柄の上下のないものは
あえてわざわざ引き抜き結びをやるくらい好き
こんな風に
タレが少し斜めに上がり
お太鼓はその反対側に斜めに上がる
というのがお気に入りです
リサイクル着物屋さんで帯を見ていて
いい色柄だな、って思った時に
それが引き抜き帯だったりすると
一気に「買う方」に気持ちが傾きます笑
お店の方でも
慣れてない方には引き抜き帯は勧めないのだけど
相手が私だと「ゆきさんなら大丈夫」と
安心して売ってくださいます笑
引き抜きには目がない
というスタイルで
なんなら「引き抜き柄だよ」というだけで
買う対象に入るので変態ですな
引き抜き結びは、正確にはテタレでお太鼓作ったあとに
ひねってひと結びするのですが
この鯉の帯のように
テがほとんど取れないものは一回結ぶことさえできないので
結ばずにググッとなんとかお太鼓に持ち込みます
クリップで見えないところを止めたりして
とにかく解けなければなんでもいいわけ
お太鼓の両端に「ツノ」は出せなかったりはするけれど
それなりに良い形になります
この鯉の帯は、もうボロボロで
引き抜き柄でテも短い
上に、途中でつぎはぎがあるため
継ぎが脇で見えなくなる位置にする必要があり
かつ、ボロボロでいつ裂けるかもしれぬ
というものなので
お店の方でも売り先に悩む商品でした笑
何度か使ってますが
いまや中の帯芯もぼろぼろに破け
いつまで使えるのかあやしいものですが
この柄のかっこよさと全体の渋い雰囲気で
大事に使ってます
こういう帯は現代ではなかなかないですからね
貴重ですわあ








