父の墓前に卒業の報告。 | ゆききちの代謝異常症姉妹子育てブログ

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先天性代謝異常の娘を持つ母親の日々の出来事、
子育て一般の思いを綴ります!


先日、父の月命日だったので、

そっぴーと2人で実家へ日帰り帰省をして

母にお墓参りに連れて行ってもらいました。

桜散る霊苑には昨年新たに出来たばかりの

父とその両親の眠るお墓が。


私は2度目、そっぴーは初めての新しいお墓

との対面でした。


父はそっぴーの音楽活動のスポンサーでした。

受験期のレッスン代を補助してくれ、

大学の学費を全て支払ってくれました。


そっぴーが大学1年の秋に父は

肺がんの苦しみから解放されて、

私たちと永遠のさようならをしました。

そっぴーの卒業を見届けられなかった

父だったのですが、こうして墓前で、

卒業の報告ができました。

母も、とても喜んでくれました。


私も父に改めてお礼を言うことが

出来ました。


父は貧しい時代に自分の大学の学費を

自分で稼いで払っていました。

父の家は戦前は軍服を作る仕事をして

いたので、羽振りが良かったのですが、

戦後はその仕事が全て無くなり、

一転して貧しくなったそうです。

祖母は医者や看護師の白衣を縫う仕事を、

祖父は理化学研究所で国産レントゲンの

開発エンジニアをしましたが、

暮らしは苦しかったそうです。


父は学費の高い早稲田を諦めて、

当時、私学としては学費が安かった

東京理科大は入学し、自ら学費を支払って

卒業しました。


早稲田へ行った仲間がどれほど

羨ましかったでしょうか。

仕事をせずに勉学に集中したいと

思った日々もあったでしょう。


なので、父は貯金魔でした。

趣味らしい趣味も持たず、

旅行もせず、働いてお金を貯めました。

そして、私や妹の学費を払い、

そっぴーの音楽人生を支えてくれたのです。

感謝しても、しきれない。


父はとても心配性でもありました。

父が心配したのは、自分の身内が

お金に困ることだったのだと思います。

母は父と共に貯めたお金と家のおかげで

のびのびと暮らしています。

それが、私の安心です。