つわりのようなものがはじまって、

そこからは

頭が割れそうなほどの頭痛に襲われていた





実家でゆっくりさせてもらって、

仕事は休んだ

本当は休みたくなかったけれど、

母に無理しちゃだめ

と言われ、休むことにした





がんばれば行けたけど、

きっと自分の家にいたら

行ってたけれど、

休んで何もしなかった








その週の金曜日が

心拍確認できるであろう検診だった






母は、

こんなに気持ち悪いのだから

絶対にそうだ

と言っていた




私は、

大丈夫かなと不安な気持ちと、

心のどこかで、

そうでなければいいなという気持ちがあって、

そんな自分を軽蔑したし、

最低で、

愚かで、

消えてしまいたいくらいだった








内診室に入る直前ですら、

そんな風に思った自分を許せない




入ると、

うん、育ってますね!

エコー見ますか?と言われ、

はい

と答えると、見せてくれた




ここが胎嚢で、

これが胎児です

今すごい端っこにいるけど、

いつもは

この羊水のなかをぷかぷか浮いてます

と言われた




それを聞いて、

もう羊水があるんだ!

と驚いて(無知すぎる)

端っこにいる

丸っこいわが子を見て

初めて愛おしく思えた

ぷかぷか浮く姿を想像して、

かわいいなと思った



育ってなければいいな

なんて、

ちょっとでも思った自分は

すでに

母親失格だと思う





もらったエコー写真を

家に帰って見返しても、

端っこにいるべびたんを見て、

かわいいと思った


これからは、大切に大切に育てていこう

そう覚悟を決めた








その日も会社を休んでいたわたしは、

母に言われて、

唯一信頼している上司に報告することにした


わたしの心の中は、

繁忙期にこんなことになって

ごめんなさい。

役に立たなくてごめんなさい。

その上司も、今体調不良であまり良くないのに、

元気でいるはずの私が仕事で穴をあけて

ごめんなさい。

でいっぱいだった














でも、返信は

おめでとう!!!

うれしいよ!!!

これからは体調最優先でね!

そんな優しすぎる言葉だった





私は、

この大好きな人からの言葉で、

初めて、

妊娠してよかったんだ

と思えた