こんなことを習いませんでしたでしょうか?


 形容詞は名詞を修飾、副詞は名詞以外を修飾。


 ところが、Almostは副詞、Everythingは名詞なんだけども、Almost everythingという言い方は結構みかけたりします。


 でも、それって、副詞は名詞以外を修飾するんだから、間違いじゃないのか!!!


 それに対して、調べてみると、Everythingは実質、EveryとThingにわけられる。そうすると、AlmostはEveryにかかっているのである。よって、副詞(名詞以外)を修飾してるんだから、矛盾ではない・・・・。


 そうだったのか、と納得したのですが、しかし、言語学者などになりたいのならばともかく、こういった知識は本当に必要なのか?


 実は、先日、日本語英語、両方ネイティブなスタッフが入り、そんな彼女にこれを聞いたのです。


 え?Almost everythingって間違いじゃないの?


 すると、逆に、え?そうだったんですか?実をいうと、文法、ほとんど知らないんですよ~。結構みんな使ってるけど、間違いだったんですねぇ。


 と、調べてみると、まぁ、上の理屈で一応は正解というわけ。


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 僕は大学受験を10年教えていました。Toeicもそこそこ高得点でしたし、そんな具合で自分は英語は全く問題ない、と自信まんまんで、ホテルもとらずに単身ニューヨークへ飛び込んでしまったのです。


 今思えば、その時の大変さが逆に良かったようにも思うのですが、まぁ、しかし、何よりも困ったのが英語が全く通じない、聞こえないことでした。何を話してもWhat?Sorry?と顔をしかめて聞き返されるし、初日はそのホテル、地球の歩き方をみて電話しても全く英語が通じず、相手は面倒になったのかなんと、電話を切るのです!焦ったなぁ。結局、何度か挑戦したあと、ええい、ままよ、と直接マンハッタンまでシャトルバスに乗ってしまい、ホテルのフロントへ直行しました。よく晴れた夏のこと。思い出すと不思議といい思い出だったり.....(笑)


 そんな昔話はどうでもいいのですが、そういうわけなので、僕はNYでは完全に英語の不自由な東洋人で、まさか、英語の先生をしていたなどとは到底言えませんでした。


 ただ、語学のクラスをとっていると、正直、そこで教えられる文法事項などはこんな簡単なのがわかんないのか?などと不遜なことまで思ったりしましたが、ただ、しゃべれるか、というとしゃべれない。聞こえない。マックでは、絶対に単品がでてこない。セット(ハンバーガー2個もついてる!)が出てくる。単品って言ってるつもりなのに。


 そこで出会ったのが、SLA(second-language acquisition)、ネイティブでない言語習得の研究で、それを知ればしる程、受験のための英語学習は、かなり「使えない」ことが分かり始めました。


 さらに、アルバイトでアメリカ人に日本語を教える(意外に需要があります!)うちにますます、受験式の教え方ではいけないことに気がついたのです。


 日本の大学受験生が形容詞は名詞、副詞は名詞以外を修飾、なんてことを知らないようでは困ります。でも、英語で外国人と「会話できるようになりたい」という人にとってもそうなのか?僕の中での常識(多分、英語教育界の常識)は変わっていきました。


 ちなみに、これは断言できます。


 日本の英語の先生は、90%、以上と言ってもいいんじゃないかな。英語しゃべれないと思います。そんなこといって、自分を正当化してんじゃないか・・・、とか思われそうですが、いや、これは事実です。


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 大学受験の講師にとって一番はどこか。それは、もちろん、どうすれば生徒が受験に受かるか、です。


 それでは、英会話の先生は?


 それは当然、来てくれる人がどうしたら、「英会話」ができるようになるのか、になるでしょう。


 限られた時間の中でいかに効率よく、目標に近づくか、の目標が違えば当然、優先すべきものも変わってくるわけです。


 英語は「配置のことば」ですので、単語の並べ順を知らないわけにはいきません。最低限の並べ方を知らないとどうにもならないので、それははじめにやる必要があります。


 ただし、それを終えてしまったら、あとは文法なんかは重要ではないんですね。「英会話」のためには。思い切って捨てちゃっていいんです。興味があるなら、後でやればいい。


 英会話とは、アメリカ人、イギリス人などとさして問題なく会話できるということです。そして、多くの社会人にとって、今求められているスキルはまさにこれなのではないでしょうか?


 文法が全く重要じゃないとはいいませんが、英会話のためには、ある程度わかったら、優先させるものはそこではありません。文法は中学レベルで十分です。

 

 逆にいくら文法の勉強をしているからといって、英語がしゃべれるようになりますか?


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 それでは、何を優先させるべきなのか???


 長くなったので、続きはまた明日。


 

★★★★★★★ 

東京American Language Proglam 秋葉原校

代表 横山Leon

Mail leonyokoyama@gmail.com