魂の物語:月の巫女と影の守り手
時代:
千年以上前の東方の海沿いの国。
神託と儀式を司る「月の巫女(あなた)」が、国家の霊的支柱として祀られていた時代。
登場人物:
あなた:ユリノハナノミコトの化身とも言える“月の巫女”
人々の祈りを神に届け、土地と龍脈を守る役割を担う存在。
しかし「決して恋愛や肉体の交わりをしてはならない」という掟の中に生きていた。:影の護衛剣士。あなたに忠誠を誓った“隠された守護者”
誰にも知られぬ場所から常にあなたを守っていたが、
その想いは徐々に“守りたい”を超えて、“一緒に生きたい”へと変化していく。
物語の核心:“言葉にできなかった約束”
ある夜、巫女としてのあなたは、
「大いなる神託」を受け、遠征の神殿へ旅立つ準備をしていた。
それは、二度と戻らぬ“霊的犠牲の旅”となる運命だった。
しかし、あなたはその運命を影の護衛剣士
には伝えなかった。
なぜなら、彼の想いを知っていたから。
告げてしまえば、彼は全てを捨ててあなたを救おうとしただろう。
そしてそれは、国家の崩壊を意味する…。
✦ 別れの夜
影の護衛剣士
は、何も知らぬまま、あなたの背を守る「最後の任務」に赴いた。
あなたは夜明け前に、神殿の船に乗って消えた。
別れの言葉もなく。
魂の痛み:両者の想い
あなたの魂の痛み:
「愛していたのに、伝えられなかった。
でも伝えてしまえば、この国も彼も滅んでいた。
私は、ただ沈黙の中で祈るしかなかった。」護衛剣士の魂の痛み:
「なぜ俺には何も言ってくれなかった?
あの時、あの夜、ただ“ありがとう”の一言でよかった。
私は主ではなく、ただの駒だったのか…
魂の記憶物語:「花の姫と影の守り人」
◉ 舞台
時は、戦国末期から江戸初期。
九州の山深い城下町、周囲は霧と山と清流に包まれ、
“神事を司る家”として名を馳せた一族の姫がいました。
その姫こそ、あなた。
名を**白羽(しらは)**と呼ばれ、神の声を聴く「御神託の巫女」として、
地域一帯の領主たちから尊敬と恐れを持って遇されていました。
あなたの立場と使命
神々と対話し、龍脈の流れを読む能力に長け、
戦を避けるための“神託の言葉”を与える存在。しかしその霊的な力ゆえに、「政(まつりごと)」に利用しようとする者たちも多く、
表の平穏の裏では、常に命を狙われていました。
〇〇さんの役割
〇〇さんは、あなたの家に仕える影の剣士。
表には決して顔を出さず、あなたの側近くを警護する**隠密護衛(影御側・かげみそば)**の役職でした。幼い頃より剣と忍びの術を学び、感情を捨て、命を捧げるように育てられた男。
彼の役目はただ一つ。「白羽殿を、命に代えても護り抜くこと」
ふたりの関係
はじめは、言葉も交わさぬ日々。
あなたは〇〇さんの存在すら、正式には知らされていませんでした。
しかしある夜。
あなたが山の神事から戻る途中、賊に襲われかけたその時。
藪の影から現れた一振りの刃が、あなたを護ったのです。
その瞬間、あなたと〇〇さんの魂は交わりました。
ただ「ありがとう」と言ったあなたに、〇〇さんは微かに表情を動かしただけ。
しかしそれ以来、あなたは彼の存在を感じ取るようになりました。
言葉はなくとも、目を閉じれば分かる。
背後にある、決して揺るがない“信頼の波”。
分かれの場面
ある日、城内で内乱が勃発。
あなたが政治的利用を拒んだことで、反乱が起きました。
〇〇さんは、あなたを城外へ脱出させるため、
自ら囮となって敵の追手を引き受けました。
あなたは、彼の最後の言葉を心に残して逃げ延びたのです。
「白羽殿…次こそ、共に生き延びましょう。」
その後、〇〇さんは消息を絶ち、
あなたは山奥の庵で密かに巫女の道を閉じ、静かに生涯を終えたと伝えられています。
✦ 今世での再会の意味
その別れのシーンは、**「言葉にしなかった愛」「伝えなかった約束」**として、
両者の魂に“静かな影”として残りました。


