制御不能
「あぁ、やってしまった。」
しかも年下。まさか押し倒されるとは、
でもどこかでそれを待ってた。
それに初めてだった。
真和の部屋を逃げるように出て、エレベーターの中。
とりあえずコンビニで買ったコーヒーで薬を流し込む。
・・発作止め。
とりあえず仕事まで2時間、家に帰って用意をしようそれからどうするか考えよう。
そして、曜子に相談しよう。
体が火照る。
目覚め
開いたままの玄関の鍵
散々飲んで泣いて明け方、一緒に部屋に帰ってきた。
年上の優。
バイト先に来たのはつい半年前、ただの掃除係 静かに決して美人でもない。
ただ、僕の先輩はなぜか気になっていたようで。
「絶対にわざとおとなしくしてる。」そう言う。
・・影がある・・
そんな優が、職場で少し浮いているのには訳がある。
誰が誘っても、食事に行かない。
どうやら、彼氏がうるさいらしい。
まぁ、なにか訳があるんだろうなとみんな気にしていた。
酒のせいなのか、どうなのか
僕は昨日、優を抱いた。
そう抱いたのだ、僕は初めて人を抱いた。
そのはずなんだけど、、居ない。
明け方の僕の部屋は、いつ通りの静けさで
ただ、いつもと違うのは僕の横には優の髪の香りが残っている。
「どうしよう、今日会うのになぁ。」
そんなことを思いながら、大学へ向かった。
〔真和〕
片耳ピアス
片耳ピアス。
左の耳に片方だけのピアスの穴。
もう何年もピアスをすることもなく、ただの穴になっている。
忙しく仕事をしながらふと触れると
思い出すのは、過去の自分。
真和の部屋を出た日に、仕事へ行く途中に買ったピアッサーで開けた。
自分への罰と今までの自分への決別。
これから先、右側にピアスを開けることもなくこのまま何もせずに生きていくのか?
と思いながら、ただ単調な毎日を過ごしている。
すべてが中途半端なまま何年も経っているけど
このまま自分の中でくすぶっているものを抑え切れる自信が最近無い。
空白の1年。
みんなはどうしてるのか。
