しばらくご無沙汰しておりました。

yukijunですおねがい

二月に…

ゆきおちゃんのお誕生日と祥月命日が訪れました。

ゆきおちゃんが亡くなって、四年の月日が流れゆき…

今までとは、確実に違う深い悲しみと愛しみが

私の身体じゅうを駆け巡る…

ゆきおちゃんへの

尽きぬ溢れる想いをコトバにしたいと思うのだけれど

心が追いつかない…

そんな時間を過ごしておりました。

先日、ゆきおちゃん祥月命日 を終えて…

私の内から、ふつふつと湧きあがる想いがコトバとなり

文字に刻まれてゆきましたので、綴らせていただきたく思います。

今年も一年のうちで…

いや、私の人生において

身も心も引きちぎられそうなほど 苦しくて 悲しくて

そして、切なくも愛おしい時間が訪れた。

この日、私が訪れたのは…

大阪府茨木市銭原。

見山の郷といわれる自然豊かな里山にある浄土宗のお寺「乗雲寺」さん。


このお寺は、ゆきおちゃん(夫)が亡き後、ご縁をいただいた

場所でもあります。



この日、ご住職はご不在でありましたので

ご本堂へ入らせていただき、有り難くも 御本尊の阿弥陀如来様の

お傍近くに坐し、深々と頭を下げました後に…

ゆっくりと阿弥陀如来様のお姿を拝顔させていただいておりますと

突然に

私の奥底からふわっと湧きあがる何か…

それは、溢れる涙となりて、私の頬を伝って参りました。

その後、私が阿弥陀様に向かいまして

言葉に致しましたのは…

「四年間…何とか 生き抜くことができました…

有り難う 御座います…」

振り絞るように、そのような言葉が口を衝いて

でてきたかと思うと…

たちまち、留めどなく涙がこぼれおちてゆく。


このようなことを口にすると、

「もう四年も経つのに、いつまで悲しんでいるのか」

或いは

「もっと悲しく辛い思いを経験している人はたくさんいる」と

お叱りを受けるでしょうか…

けれども、私にとって彼は、私の「いのち」を賭してでも救いたかった

護りぬきたかった…

この世で最もかけがえのない

愛おしくも大切な存在であったのです。

自分の「いのち」の半身ともいうべき存在を喪い

この身も心も心もボロボロに引きちぎられた 脱け殻の私が

彼の「死」から立ち直るだとか

彼の「死」を乗り越えるだとか

そんなことできるわけがないのです。

けれども…

このように愚かで、情けない私のことを

ただ、黙し、暖かく見守り続けてくださる存在がおられる…

阿弥陀様の暖かな眼差しと優しい笑顔をじっと見つめながら

その慈愛に満ちたお姿が…

それがあまりにも有り難すぎて

ただ ただ 暖かなる涙が頬を伝うのです。

そして、その瞬間…

武士であり、僧侶であり、歌人であった西行さんが

伊勢神宮を訪れた際に詠まれた歌

『何事のおわしますをば知らねども かたじけなさに涙こぼるる』

このお歌が浮かんで参りました。


そして、毎年…

二月二十七日午後九時十九分が時を刻む

そのときに…

香木白檀のお線香を

愛する人を偲び手向けるのが

私のお役目です。

ゆっくりと時間をかけて…

心鎮める優雅で美しい香りを

大切な

とても大切なゆきおちゃんへと…

届けるのです。

そして

それと共に…

四年前のあの日

病院のベッドで、深い眠りについていた

ゆきおちゃん

最期の瞬間を迎えたあのときに

ふたりで聴いたあの歌を…

浄土宗の宗祖法然上人800年大遠忌記念曲となった

さだまさしさん作詞作曲の

「いのちの理由」

ゆきおちゃんが、生前 お父様の法要でお寺を訪れた時だったでしょうか…

お寺さんに流れていた まっさんの「いのちの理由」を聴いて…

「あれは、いい歌やね。」と

ゆきおちゃんが、あとから しみじみと 私に語ってくれた

あの曲を…

毎年、同じ時刻に流しています。

今生 愛する人と共に聴いた最期の音楽を…。

「いのちの理由」
        さだまさし作詞・作曲

(私の心に響く歌詞を一部書きおきます。)

「私が生まれてきた訳は
 愛しいあなたに出会うため
 
 私が生まれてきた訳は
 何処かの誰かを傷つけて

 私が生まれてきた訳は
 何処かの誰かに傷ついて

 私が生まれてきた訳は
 何処かの誰かに救われて

 私が生まれてきた訳は
 何処かの誰かを救うため

 夜が来て 闇自ずから 染みるよう
 朝が来て 光自ずから 照らすよう

 しあわせになるために 誰もが生きているんだよ
 悲しみの海の向こうから 喜びが満ちて来るように

 私が生まれてきた訳は
 愛しいあなたに出会うため
 
 私が生まれてきた訳は
 愛しいあなたを護るため 」
    ↓

もし、よければ聴いてみてください…


 私たち以外には、どうでもいいようなことを

 長々と書き連ねました…

 もし、ご縁ありまして ここを訪れてくださる方がおられて

 最後まで読んでいただけたなら…

 有り難く思います照れ照れ