あるシングルパパの記録

 有希と有希の友達と3人、サンプレに行ってきました。
有希と友達はスキーレベルは同じくらいであります。
なので2人ともおもしろいみたいでした。
楽しかったためかリストは12回も乗ってしまいました。
(そのための出費は正直そうとう痛かったス、リフトってなんでんなに高いのぉぉお?)

2人ともボーゲンで降りてくることは簡単にできるのですが、いわゆるプルークボーゲンってやつ。
ハの字のままターンするやつ、

「もうボーゲンは完全に卒業してるね! 今度の目標ははパラレルだね!」とお父さんが言うと、

「パラレルって何?」

「パラレルは平行ってこと 要するにスキー板をハの字でなく揃えてターンするやつ」

「、、、」

二人に ちょっとだけ火をつけてしまったかもしれません。

その直後から二人ともパラレルを覚えたくてしょうがないって感じになりました。

「よし 今日はぜってー パラレルできるまで帰らないぞ!」と有希が言いました。

そのため いつもはバカにされがちなお父さんの説明に対し 
めずらしく眼を光らせて聞いてくれます。

くれるのですが、なかなか どうしてスキーが言うことを聞いてくれません。
パラレルの前段のシュテムターンというのを(基本ハの字でターンする時だけ板を平行に揃える)、
なんとか教えたかったのですが、教え方も悪いのだと思うのですが、結局シュテムまでは無理でした。

子供達がもう一つめずらしくお父さんの言うことを聞いてくれた場面がありました。

山の中腹まで来た時、

「さあ 後はリフトのとこまで行くだけだから
 ボーゲンでも直滑降でもなんでもいいから、あそこまで思いっきりスピード出してみな、
 リフトの入り口まで一気に滑っていきな
 自分の勇気ギリギリのところまでスピード出してみな
 自分の勇気ギリギリのところまでなんとかなんとかがんばって 思いっきり
 スピード出してみな

 転んだって死なないから、
 絶対死なないから

 せいぜい足が折れるくらいだから
 足が折れたって どうってことないから
  
 勇気ギリギリ練習が そういう練習がさぁ
 そういう練習がさぁ 一番うまくなるコツなんなんだわ!まじで ほんと まじで」

熱弁してしまいました。
指導員でもないのに思わず熱弁してしまいました。

最初は恐る恐るスピードを出してましたが数回やるうちにスピードに興味を覚えたらしく、
ほとんど直滑降でリフトの入り口まで一機に滑降するようになりました。
そのスピード感がたまらなく爽快であることも認識できたみたいです。


ま 一般に言われるのは、
ボーゲンからパラレルまでは3シーズンをまたがなければならないと言われておりますので、
あせらないで、何度も何度も連れてこようと思いますです。

3シーズンをまたぐ話は本人達にはしませんでした。

「気が付いたらパラレルが突然できるようになるんよ」

という おとうさんのある意味 間違った指導話しを信じて眼を輝かせているからです。

言えませんでした、なんだか残酷な話なので、、、、

二人とも近い将来、ボーゲンではなく、両足を揃えてスイスイ滑るイメージを
あの あこがれのイメージを想像してしまっているわけであります。

そうそう それそれ

目標達成への近道は なんだかんだ言って 願望達成欲なんだぜ