[レストラン講座 ☆ Fujiya1935 前菜編
]
[レストラン講座 ☆ Fujiya1935 お料理編
]
●薄いフィルム
こちらはアヴァンデセールという位置づけかな?!
名前からは想像できない~???という声が一番多かったmenuです。
ごくご~く薄いフィルムのような飴細工。
どのようにするとこんなフォルムになるのかというと・・・
飴をセルクルに浸して、一気にスッ!と引くんですって。
だからひとつひとつ違う形、表情に仕上がっています。
指でつまむだけで、パリン♪と割れてしまう儚さ・・・
飴よりも空気の方がいっぱいお口に入ってくる感じさえします。
微かな甘みの後にレモンの爽やかな香りがパッと弾け、
あらっ、私、今何を食べたのかしら?と不思議な感覚に。。。
●カシスリキュールのカプセル
苦節数年・・・やっとこのお菓子の写真を撮ることができました~(涙)
毎月menuが変わるFujiyaさんですが、
定番となっているお料理やデザートも数種類あります。
このカシスリキュールのカプセルもそのひとつで、私の中では
Fujiyaさんの大好きデザートランキングベスト5、いえベスト3に入るお菓子❤
でももう何度も食べているはずなのに、実は今まで綺麗に写真を撮れたことがなかったんです。
それはなぜかというと・・・冷菓なので、早く食べないと溶けちゃうからと
「早く、早く!!!ひと口で口に入れて、絶対に噛まないで!」
といつもシェフにせかされちゃうから・・・
確かに溶けちゃう危険性もあると思うけど、この時は絶対に意地悪が入ってると思います~。
だっていつもシェフ…悪戯っ子みたいな笑みを浮かべてるもの^^;
さらにいつもはDinnerなので、写真を撮ってもピントが全然合わないんです。
だけどこの日は10名以上で貸し切りにさせていただいていたので、
生徒さんの分が運ばれてきたところをパチリ☆
うぅぅ...やっと撮れた~ともの凄く達成感がありました~(^^)v
ところでカシスリキュールのカプセルとは・・・
ホワイトチョコレートのアイスクリームの中にカシスリキュールが入っている状態で、
パクリ♪とお口に入れると、周りのホワイトチョコレートがゆっくりととろけ、
喉元を過ぎる頃に、カシスリキュールがどわっと飛び出してくるんです。
とともに、喉の奥からアルコール分がふわ~っと立ちのぼってくるので、
いつも私はほろ酔い気分になっちゃってます。。。
でも、なぜ中のリキュールだけ液体なんだろう?って不思議に思いますよね。
今でこそスイーツの世界でも普通に使われるようになりましたが、
最初にこの液体窒素を使ったデザートに巡りあったのもFujiyaさんだったかも?!
まず中のカシスリキュールを-196℃の液体窒素で凍らせ、
それをホワイトチョコレートでコーティングして-20℃で冷凍します。
するとこの温度差で中のリキュールが溶け、周りのホワイトチョコレートは固体状、
中のリキュールは液体状という状態が作り出されるわけです。
このシンプルなビジュアルから想像されるのを、遥かに上回る感動的なデザート。
中のリキュールがとろけるタイミングが本とに絶妙なんです!
●軽く仕上げたフレジェ
フレジェというネーミングから想像するものとは、全く別物のデザートが登場!
バタークリームをより美味しく食べるためにと、考えられたフレジェなんです。
でも視角で認識しても、これがフレジェ?
イチゴを使ってるからフレジェというネーミングにしただけなのかな?
とまだよく理解できませんでした。。。
このてんこ盛りになっているのがジェノワーズ?!
一見ふわっと膨らんだ生地のように見えますが、
スプーンをいれると、シュワシュワ~っとしぼんでしまうんです。
まるでアパレイユのエアのようなテクスチャー。
さらに下までスプーンを入れると、苺とバタークリームが顔をのぞかせます。
苺はリキュールでマセレされているので香り高く、フレジェ感をUP!
ジェノワーズのエアとジューシーな苺のジューが、
まったりと濃厚なバタークリームに溶け込み、渾然一体となっていきます。
そして苺とバニラの馨しい香りが広がり・・・目をつぶると、余韻はまさにフレジェ。
エア状のジェノワーズは水分を吸うとシュワっと溶け、形を変えてしまうので
こちらも急いで食べなくちゃ!なデザートでした。
重厚なバタークリームも、合わせる素材によってこんなに
軽やかに美味しく仕上げることができるんですね。
レストランデセールだからこそ味わえるテクスチャーに感激です。
でも「バタークリームをより美味しく・・・」という発想が同世代を感じさせます^^;
えっと・・・デザート編で終わる予定だったんですが、ちょっと長くなってしまったので
第二部に続きます・・・