屋根のリホーム、「塗り替え」や「葺き替え」

屋根材が劣化して色あせや割れなどが目立ってきたら、屋根のリフォームを検討しましょう。その際に一番手軽な方法は「塗り替え」です。色あせするため塗り替えが必要な屋根材は、化粧ストレートやガルバリウム鋼板、セメント瓦などの塗装製品。粘土瓦は塗装製品ではないので色落ちしません。塗り替えは既存の屋根を高圧洗浄してから、下塗りと仕上げ塗りを行います。廃材も出ず、費用的にも一番安くすむ方法です。屋根材を変えたい場合は、次の二つの方法があります。一つは「重ね葺き（カバー工法）」で、劣化した既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせる方法です。こちらも廃材が出ないので、撤去処分費が発生しません。ただし、材料費が塗り替えよりも多くかかります。また、重ねて葺くことで屋根の重量が増えるので、化粧スレートやガルバリウム鋼板などの軽い材料を選ぶべきでしょう。二つ目が「葺き替え」。この場合は、既存の屋根材を撤去して別の屋根材で葺き替えることになりますが、その際に屋根の下地も取り替えてから葺き替えることが多いようです。費用的には最も高くなりますが、屋根材を自由に選ぶことができます。塗り替えや重ね葺きは既存の屋根を残す方法なので、屋根を構成している木材や合板がかなり劣化して腐食が見られる場合などには向きません。せっかく表面をきれいにしても中身が劣化していては雨漏りなどの原因になる恐れがあるからです。葺き替えは、相当築年数が経っている場合にふさわしい方法。あるいは、耐震上の理由で、屋根を軽くしたい場合にも向いている方法といえます。