気まぐれ映画鑑賞&読書記録 | 。。世界の片隅でひっそりと。。

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日々のなんでもない事を書いたり書かなかったりしています。

少し前に観た映画と読んだ本の記録



 


 

プロミシング・ヤング・ウーマン

 

30歳を目前にしたキャシー(キャリー・マリガン)は、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。ある日、大学時代のクラスメートで現在は小児科医となったライアン(ボー・バーナム)がカフェを訪れる。この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻すことになる……。(公式HPより)

 

監督は女性で

今年のアカデミー賞脚本賞だったそうです

 


初っ端から際どい場面で

かなり危険なことをしている主人公

(この女優さん、初めて見ましたが

メイクとか衣装により雰囲気がガラリと変わり

時に可愛く時に悪女のようでした)

恋が始まってとんとん拍子ではないけどいい感じに進み

まさかこれでハッピーエンド?と

さすがにそれはなく

ここからが本物の復讐劇の始まり

そしてまさかまさかの

とんでもない結末が待っていた


クライマックスの手に汗握る展開に久しぶりに心臓ばくばくものでした

 

 

これ、普通の男性が見たらたぶん嫌な気持ちになると思う

ダンナを誘って見に行ったけど

めちゃくちゃ後味悪かったみたい

わたしもかなりもやもや感が強くて

なかなか気持ちを消化できなかった

 

レビューを見ていると

そういう気持ちになっていい、むしろそうなったら監督の狙い通り、

みたいに書いているものがあって

腑に落ちた

見て楽しむのももちろんありだけど

こういうのも必要なんだな

 

 

ふと、似たようなことを感じた

と思ったのがこの本

 


 

アーモンド

ソン・ウォンピョン著

(映画脚本、演出も手掛ける)



 

感情を感じられず他人の感情もわからない主人公ソン・ユンジェと、

物心もつかないうちに親とはぐれ不良少年となったゴニの成長物語。

 

※アレキシサイミア(失感情症)

自動機に冗長発達の段階をきちんと経ることができなかったり、深刻なトラウマを負った場合、

あるいは先天的に扁桃体が小さい場合に発生する。

しかし恐怖、不安感などに関係する扁桃体の一部は後天的な訓練によって成長できると報告されている。

 


ゴニ「恐怖を知らない、何も感じられないというのはどんな感じか」

 

僕(ユンジェ)

ばあちゃんを刺した男の心が知りたかった。

でもその疑問は別の方に移っていった。

知っているのに知らないふりをする人たち。

彼らをどう理解すればいいのか、まったくわからなかった。

 

遠ければ遠いでできることはないと言って背を向け、

近ければ近いで恐怖と不安があまりにも大きいと言って

誰も立ち上がらなかった。

ほとんどの人が、感じても行動せず、

共感すると言いながら簡単に忘れた。

感じる、共感すると言うけれど、僕が思うに、それは本物ではなかった。

 

僕はそんなふうに生きたくはなかった。


 

主人公は感情がわからないがゆえに、本物の共感とは何か問い続けます。

 

 


下線川部分がぐさりと心にささりました

現代を生きるわたしたちへのメッセージ

情報社会の中で世界中の動きを知っているような気になりつつ

しかし自分に直接関係ないことは見て見ぬふり

どうすればいいのかわからないから・・・

 


でもこちらの読後感は良かったです

結末に光が見えて優しい気持ちが湧いてくるような気がしました



あれ?

同じようなことを感じた

って書いたのに矛盾してる?



「自分に直接関係ないことは見て見ぬふり」

な点へのモヤモヤ感、どうすりゃいいの感が共通していたのでした



 

BTSのメンバーがこの本を読んでいた場面が

(ナムさん、ジンくん、ユンギが読んでたり手にしていたのは覚えてる)

リアルバラエティー番組の中であって

それも読んでみたいと思った理由の一つ