わたしをカタチづくるもの

* アイスクリーム *



あいうえお順に

連想して書いていくことが。


思いのほか気に入って。


頭に浮かんだ言葉から

想い出を取り出してみます。


あいうえ想い出、始めます。





父の大好物が

アイスクリームで。


家から徒歩1分にあった

パンプキンという名の

コンビニエンスストアに。


子どもの頃

よくパジャマで買いに

行っていました。



池袋のその家は

小学校の目の前で。


コンビニエンスストア

ほっともっと(弁当屋)

喫茶店

和菓子屋さん

ヤマザキのパン屋さん

などなど


今の私だったら

小躍りしちゃう環境でした。




そんな便利な場所に

平屋でトタンの屋根のお家。


妹は、七夕、クリスマス、

お誕生日のたびに

「2階建が欲しい!」

とリクエストして。


よくピンポンが鳴って

「建て替えましょう」という

営業の方もいらしてました。




家本体は、とても簡素なのに。


お庭には、いろいろな木と

植物が植っていて。


葡萄棚もあったし

薔薇も咲き誇っていたし

お砂場もありました。




そんな池袋の家を思い出すと。


晴れたら、毎日

家族の布団を干してくれた

母の姿が浮かびます。


毎日毎日

ほかほかのお布団で

眠りにつけたことは

どれだけ幸せだったことか。



家事をして、パートをして

毎週の火曜サスペンスは

途中で寝落ちして。


いつも犯人まで辿りつかない

母を笑っていたけれど。


母の時間のほとんどを

私たち家族のために

使ってくれて。


うたた寝しながら

幸せそうに見えた母。



そんな母が、たまに

お友達と箱根旅行に行って。


留守を頼まれた父が

母のいない家は寂しいと

帰ってこなくて。


子どもだけで

羽を伸ばした時間も。


今はない池袋のお家には

母の愛情が

たくさん刻まれていました。