「【推しの子】 The Final Act」
を観てきました。
ストーリーは、
産婦人科医のゴローは推しであるアイの子供【推しの子】として転生した、アクアとふたごの妹であるルビー。2人は、出産したことを隠しつつアイドル活動を再開した母親アイを応援しながら成長していく。やがてアイの人気は瞬く間に上昇し、東京ドームでのライブを控えていた。しかし、ライブ当日にアイの熱狂的なストーカーがアイの新居を訪れて…。
というお話です。
研修医の吾郎は担当になった小学生のさりなを可愛がっていた。難病で助かる見込みがないが、両親は全く見舞いに来ないのだ。さりなはアイドルグループ「B小町」のアイを“推し”としていて武道館ライブに行くのが夢だった。死ぬ間際に吾郎にアイのキーホルダーを渡し”自分の代わりにお願い”と言って亡くなってしまう。
時は流れ、産婦人科医となった吾郎はさりなの気持ちを受け継ぎ、アイの推しとなっていた。そんなある日、突然、妊娠したアイが患者として彼の目の前に現れる。驚く吾郎だが冷静に受け止めアイの担当医として受け持つ。ある日不審者が病院に現れるようになり、出産間近のアイを守ろうと吾郎が不審者を追っていくと反撃に遭い崖から突き落とされてしまう。
事件に巻き込まれた吾郎は、何故かアイの子供に転生することになり双子の1人として目を覚ます。アクアという名で“推しの子“として幸せな日々を過ごし、双子の妹ルビーとアイドルとして活動再開した母親アイを応援していた。
アイの人気は上り「B小町」の武道館ライブが決まる。楽しみにしていたアイと双子だったが、その日の朝、マンションを訪ねてきた人物にアイが刺され殺されてしまう。秘密にしていた住所を知っている誰かが熱狂的なファンに教えたのだ。アクアは、アイを殺した真犯人へ復讐すべく芸能界に関わっていく。後は、映画を観てくださいね。
この映画は漫画原作でアニメにもなっており、プライムビデオでこの映画の前日譚がドラマ化されています。前日譚と言っても、最初の事の始まりは映画で描かれ、アイの子供として転生してからアイを殺した犯人にたどり着くまでを配信ドラマで描き、そして復讐を始め、ラストまでを映画で描いています。
私はまだ配信ドラマを観ていませんがアニメを配信で観ていたので、この映画も問題なく観れました。映画だけ観たらどうなのかなと考えましたが、一応、映画だけでも解るように上手くストーリーが作ってあるので大丈夫だと思います。
転生する雨宮吾郎の話から始まりますが、アニメとちょっと違っていたかな。アニメだと吾郎は最初からアイ推しだったように思ったけど、映画だとさりなちゃんに影響されてアイ推しになったように描かれていたようでした。ま、どちらにしろアイ推しは変わらないので問題ないんですけどね。
始まりの部分が思ったよりも丁寧に描かれていて、吾郎役の成田さんやさりな役の稲垣さんも上手かったです。アニメ版よりも伝わってくるものがあって感動でした。転生しても前の記憶が残っているから幼い子供なのに難しい話をしてたりして、そこら辺が面白かったです。アクアの子供時代を演じていた男の子が可愛かったし、母親が刺された時の演技も上手くて驚きました。最近の子役は素晴らしい。
そしてアクアとルビーが芸能界に入って、自分たちの復讐相手を探すために色々な仕事をこなしてヒントを集めていく部分は、プライムビデオで配信されているドラマで描かれているようです。6話しかないから、結構原作を端折ってあるとは思いますが、まぁ、犯人捜しのための仕事だからね。これから観ようと思います。
そして”カミキヒカル”という自分たちの父親であり、母親を殺した犯人を見つけて、アクアがどう復讐をしていくかが、この映画の後半で描かれていて盛り上がります。このカミキという男、サイコパス的な要素を持っていて、自分の子とか関係なく邪魔な人間は殺すという人物のようでした。
このカミキという男の過去も描かれているのですが、アイと出会ったのは中学生の頃で、既にその時から事務所の社長らしき大人に性的虐待を受けているんです。うーん、二宮さんが演じているので、どうしてもジャ○ーズ問題を思い出してしまい苦しくなりました。
子供のころからこんな事されていたらおかしくなりますよ。映画では女性社長にいたずらされていたので、まさかジャ○ーズであのオッサン以外の経営者からいたずらって、まさか無かったんだろうなと心配になりました。子供にいたずらをするなんて絶対に許されません。それは芸能界でも何でもです。
アクアは何としてでも復讐を遂げようとしていて、ちょっと最近は無いような最後の展開になりました。最近のドラマや映画って色々と制限があったりするので平和的に終わらせる内容が多いでしょ。許しちゃったり、自首を促したり、警察に逮捕されるようにしたり、綺麗ごとにしちゃって面白くないんです。
現実はもっと厳しくて、悪い奴は改心なんてしなくて何度も再犯するし、裁判をしても無罪になったり不起訴になったりしちゃうでしょ。それなら自分がカタを付けなきゃ終わらないですよね。でないと、もっと被害者が増えていくことになる。現実の裁判官は被害者がまた出たら自分の責任になると自覚して欲しいと思います。
映画に話を戻して、この映画、よく出来ていたと思います。アイドルのライブ場面もしっかりと作ってあったし、キャストもしっかりとした演技で満足出来るものでした。いやぁ、アイドル関係の映画かと思って、ちょっとバカにしていたところもあったので、失礼いたしましたと言う感じでした。
アイドルと言ってもアイドルの世界を描いているだけで、俗にいうアイドル映画ではありません。酷い棒読みの演技を見せる訳では無いので、安心して観に行ってください。それにサスペンス色が強いのでその部分も楽しめると思います。誰が父親なのか、誰が仇なのか、その人に近づくために何をすべきなのか、主人公のアクアが計算して色々と行動をしていくのが面白いんです。
アクア役の櫻井さん上手いですね。今まで観た映画にも出ていたようなのですが気が付かなかったんです。今回上手いなぁと思って調べたら、あの櫻井さんの息子さんでバンドもやっていて、既に何作も出演していると知って納得しました。よく”2世は”と言う方がいらっしゃるけど、「蛙の子は蛙」というように親の姿を見て育って、それなりの心構えとかしぐさとか言葉遣いを身に着けているから上手くなりますよね。私は2世俳優、大歓迎だと思います。
アイ役の齊藤飛鳥さん、乃木坂46で本当にアイドルをやっていた方なのでアイドルはお手の物ですね。「嘘は愛なんだよ。」という有名なセリフも彼女が言うと違和感無く受け入れられて、アイドル役が合っているんだなと思いました。頭小さくてかわいいですもんね。人気になるよなぁ。
私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。きっと配信ドラマを観てから映画を観れば、もっと超が付けられたかもしれませんが、ごめんなさい間に合わなくて、以前に観ていたアニメの知識と組み合わせて観てしまったので、少し感動が薄れたかもしれません。でも、面白かったです。とても満足しました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「【推しの子】 The Final Act」