「魔女の香水」良い俳優を揃えているのに内容がダメでした。伏線は回収して欲しかったな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「魔女の香水」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

バンケットホールで派遣社員として働く若林恵麻は、後輩へセクハラ行為を行った上司に抗議したことで職を失ってしまう。自暴自棄に陥った彼女は、水商売へと思ったが、「魔女さん」と呼ばれるミステリアスな女性・白石弥生が営む香水店に辿り着く。その店を手伝うことになった恵麻は、弥生から授けられた言葉と香りを通し、自分の未来を切りひらくのは自分自身だと気づく。

というお話です。

 

 

白髪の美しく高貴な上品さを漂わせる女性・白石弥生が香水店で2つの香水を見せながら常連客を相手に語っている「世の中には似て非なるものがたくさんある」。

一方、華やかなセレブ達が集まっているバンケットホールで派遣社員として奮闘する若林恵麻。高卒の恵麻は、いつか正社員になって、一流の仕事を与えられることを目標に頑張っていたが、後輩の見習い女性への上司のセクハラ行為を抗議したことで職を失ってしまう。



 

自暴自棄になった恵麻は、夜の街のスカウトマンに連れられ「魔女さん」と呼ばれる弥生の店を訪れ、その店を手伝うことになった。

ある日、金木犀の香り漂う男性・横山蓮と巡りあう。弥生に授けられた言葉と香りによって自分の人生を切り開くのは自分自身だと気づかされ、天職を探し求めるように香料会社で働き始める恵麻。すっかり香りの世界に魅了されていく恵麻は、営業先で蓮と再会することに。



 

魔女の香水『Parfum de prières(パッファンドプリエール)』の力に後押しされるように懸命に未来を切り開いていく恵麻の運命は、果たしてどんな風に変わっていくのだろうか。後は、映画を観てくださいね。

 

この映画、まるで脚本を作っている途中で映画化しちゃったような、そんな内容の映画でした。根本的なストーリー構成が、出来ていないんです。伏線回収が出来ていないんですよね。もしかしたら、観る側が、想像して、それを察してくれるという事なのかもしれませんが、それなら、もっと表現を細かくするとか、流れをシンプルにしないと、観る方はついていけません。

 

 

とにかく、映画の中に、2年後とか、何ヶ月後などなど、時間経過をアナウンスする場面が何度も出てきてバラバラなんです。こういうアナウンスを何度も入れるということは、ストーリー構成が出来ていないということです。1度、10年後とかが出てくるなら解りますが、それが何度もあったのでは、映画として成り立ちません。

 

派遣社員の女性・恵麻が、仕事を無くして、香水店を営んでいる魔女こと白石弥生の店にやってくるところから始まります。恵麻が派遣を切られたのは、セクハラを訴えたからなのですが、まぁ、切られるでしょうね。その場で責任者に訴えたのでは当たり前でしょう。そうなることを防ぐために、録音や録画機能があるのですから、それを手に入れてから、話しをすべきです。バカ正直では、社会ではやっていけません。

 

 

そして、弥生の店でしばらくアルバイトをして、香水の勉強をして、そこから自分で仕事を始めるというお話でした。私には、イラつく場面が多かったです。まず、香水の勉強をしたので、香水を扱っている会社に派遣社員として入るんです。

 

もう、ここで間違ってますよね。なんで派遣会社から行くのかな?本当に勉強をしたなら、もう一度、専門学校などで学んで、そこから正社員として採用して貰うか、または香水店などでアルバイトをして、実力を付けてから会社を受ければいいんじゃないの?今どき、派遣会社に登録っていう時代じゃないでしょ。パソナなんて、ピンハネを9割していたとかで、今、問題になっているじゃないですか。事務職なら派遣でも良いけど、そうでないなら、派遣会社から行くのは間違っています。専門職なんでしょ。派遣会社で満足出来る仕事なんて出来ません。



 

そして、派遣会社でも失敗し、起業するという流れですが、画面に”何年後”と、何度も出たので、一体、最初から何年経ったのか、全く解らなくなってしまいましたよ。これは、映画で一番やってはいけない事だと思います。他の映画で、これほど、何年後なんて出ることは無いですから。あんまり言いたくないですが、監督は、まだ映画を撮るほどの経験が無かったのかな?

 

登場人物が何人も出てくるのですが、伏線が回収されないんですよ。ホステスをやっていた女性が、裕福そうな客の男性と結婚するのですが、妊活をやらされて、凄く苦しそうで、失敗したと思っていると言って、そのまま放置なんです。他にも、弥生は夫や家族の前から失踪して店を開いていたらしく、その調査で興信所が来ていたりするのでしが、来ただけで、そのまま放置。この2つだけでも、凄く違和感があって、なんだったの??となりました。


 

ストーリーを作る時、全ての伏線を完璧に回収しろとは言いませんが、大きな点となった部分は、伏線回収しないと、何のためにその人物を出したのか、その場面を作ったのか、全く意味が解りません。どう考えても、脚本が悪いとしか思えないんです。

 

役者さんは、良い方を揃えていたと思いますが、どんなに良くても、ストーリーが良くないと、どうしようもないですよねぇ。役者だけでは良くなりませんから。残念だと思いました。この映画、どーも、社団法人が口を出しているのかな。女性の力をアピールする映画という事なのかもしれませんが、無理矢理にそういう内容を入れ込んだ為に、上手くストーリーがまとまらなかったのかなと思います。やはり、資金を出してくれる方々に流されたら、良い映画は出来ないんじゃないかなと思いました。

 

 

私は、この映画、うーん、まぁ、お薦めしても良いかなぁ。あまりしたくありませんが、俳優さんたちは良いので、お薦めしておきます。でも、ストーリーは、あまり良くないので、俳優さんたちを見るだけの映画と思ってください。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「魔女の香水」