「聖闘士星矢 The Beginning」
を観てきました。
ストーリーは、
幼い頃に姉と生き別れた青年・星矢は、現在は地下格闘場で戦いながらその日暮らしの生活を送っていた。ある日、戦いの最中に不思議な力を発したことから、彼は謎の集団に狙われる身となる。やがて自身の内に「小宇宙(コスモ)」という力が秘められていること。その力を鍛え、女神アテナの生まれ変わりである女性シエナを守る運命にあることを知った星矢は、その運命を受け入れ、厳しい修行を重ねていくが
というお話です。
地下格闘技でその日暮らしをしながら生き別れた姉を探していた彼は、ある日闘いの最中に“小宇宙(コスモ)”を発したことで謎の集団から狙われることになる。そんな星矢を救ったのは、アルマン・キドという男性だった。アルマンに言われるまま、彼の隠れ家へと連れていかれた星矢は、アルマンの娘・シエナと出会う。
シエナは、アテナ神の生まれ変わりであり、アテナがこの世に現れる時、世界滅亡の兆しが現れるという。シエナは生後直ぐに暗殺されそうになり、黄金聖戦士によって救われ、アルマンとグラードの夫婦に託され、二人の娘として育ってきたのだ。
アルマンがいうには、星矢が使った力は“小宇宙(コスモ)”といい、アテナを守る為に与えられた力で、星矢はアテナを守る為に生まれた聖闘士らしい。姉を探しているという星矢に、聖闘士して聖衣(クロス)を手に入れれば、おのずと姉も見つかるだろうと言われ、聖闘士の修行をするため、魔鈴の弟子となる。
魔鈴の元で修業をし、小宇宙を身に付けた星矢は、アルマンの隠れ家へと帰る。すると、アルマンの隠れ家を見つけたグラードが攻めてきて、シエナを連れて行こうとする。何故、元夫婦の二人が戦っていて、グラードはシエナを殺そうとしているのか。それには、シエナが持つアテナの力が関係していた。後は、映画を観てくださいね。
うーん、真剣佑さんはカッコ良かったし、ショーン・ビーンも素敵なオジ様だし、ファムケ・ヤンセンもX-Menのジーンを彷彿とさせる怖さでした。でもねー、ストーリーがねぇ~。確かに、聖闘士星矢、こんな感じなんですよ。原作だと、もっと鬼畜なんだけど、アニメではそりゃマズイという事で、聖闘士たちが兄弟ってところは無くなっていたのよね。この映画でも、そのアニメがベースになっているのかな。星矢が聖闘士として目覚めるまでの導入部が、この映画になっているようでした。だって、聖闘士は、星矢以外にフェニックスしか出てませんでしたもん。
元々、原作では、アテナは沙織という名前だったし、聖闘士たちは全員、城戸の子供だから、この最初の戦いは、全員、日本人じゃなきゃおかしいんだけど、海外で映画化されたから、変わっちゃいましたよね。なんたって、城戸光政は、100人以上の子供を作って、その中から聖闘士を育てるという、鬼畜の所業をしているので、罪深い人なのよ。一人で100人以上の子供って、ホント、頑張ったよねぇ。昔、漫画を読んだ時は、どんな男だよって思ったけど、今思えば、人工授精だったのかもしれないですよね。映画では、マイロックという名前だったけど、光政の秘書の辰巳徳丸がこのマイロックなのよね。
ストーリーは、星矢が地下闘技場で小宇宙を使ってしまい、それに気が付いたアルマンに隠れ家まで連れていかれ、アテナに会い、修行をする、というお話です。小宇宙に目覚めた後、カシオスと戦うけど、今回、闘いはあっさりでしたね。その後、”ネロ”と最終決戦をするけど、このネロに関しては、原作を知っていないと、何がどうなっているのか、理解出来なかった人が多いんじゃないかな。まだ、この時点では、仲間内での闘いなので、本当の敵ではないんです。
映画では、養子のシエナの扱い方の意見が分かれて、アルマンとグラートが離婚をして、戦う事になっているけど、ちょっと、この二人の関係が曖昧だったと思いました。なんでグラートが、シエナのせいで世界が滅亡すると思い込んだのか、説明が無いんです。夢で見たとか言うのですが、はぁ?夢ですか?って感じなんです。そこをはっきりしないと、どうしてそこまでして殺さなきゃって話になったのか、解らないんですよねぇ。
そんな訳で、ストーリーはあまり良くないかな。もう少し、この世界の事を説明して、解りやすい導入をしないと、初めて観た人は、付いて行くのが大変かもしれません。だって隠れ家と言いながら、凄く解りやすい家で、シエナとかがバイクでそこら辺を走り回っているし、来ている服も現代と同じなんです。地下格闘場が出てくるけど、そこにいる人達は、普通の人たちなのよ。だけど、空から神様が降りてきて、力を放出したら世界は滅びるよとか言われても、はぁ?となるでしょ。
この聖闘士星矢っていう話は、普通の世界とは違う世界のお話なので、頭を切り替えて、神話の世界や、ファンタジーだと思って観ないと、???となってしまいます。この後、5人の聖闘士が集まり、青銅聖闘士としてアテナを守ります。ここに今回の映画に出てきた黄金聖衣の取り合いが入ってくるんだけど、まぁ、今回は、そこまでは行きませんでしたね。
その後は、黄金聖衣の取り合いで大騒ぎしてしまったので、神様の大本山が怒ったり、他の神が怒ったり、という展開になるけど、きっと実写化はしないよね。映画館には、ほとんど人が入っていなかったし、終わった時のため息の雰囲気で、これは、ダメだろうなと思いました。
本当の事を言って、この映画、何でいまさら”聖闘士星矢”を実写映画化するの?って感じなんです。既に、この漫画やアニメを観ていた人たちは、私のようなオジサン、オバサンになっている訳ですよ。だから、子供の頃に観ていた作品を、今、同じ内容で実写映画化されても、物足りなく感じるのは当たり前なんです。
だって、それだけ人間が年を取っていて、情報量は莫大に増えているのだから、なーんだ、その展開だけ?って事になるんです。子供の頃なら、知らない事ばかりなので、それで満足していたけど、もう、脳が変わっているでしょ。この展開はあり得ないよなぁと思ってしまうんです。まぁ、成長していなければ、これでも満足かもしれませんが。
でも、この映画で、真剣佑さんが本当に国際スターとしてやっていけるんだろうなとは思いました。英語は完璧だし、アクションも素晴らしいし、海外スターと並んでも、見劣りしないですよ。身体も大きいですからね。これからが楽しみです。
そして、もう一人、マイロック役のマーク・ダカスコスさん、今回、”ガン=カタ”をしていました。うーん、久しぶりに観たなぁ、ガンカタ。嬉しかった!リベリオンで超カッコ良くて、それ以降も出てくるかなと思ったんだけど、出てこなかったのよねぇ。似たアクションはあっても、あれくらい、ビシッと決まるカタは無かったので、今回も完璧とは言わないけど、それに近いモノをしてくれたので、改めて、ガン=カタ、いいなぁと思いました。
あと、ちょっとだけネタバレになるけど、きっと観た人しか解らないから書きますが、今回、フェニックスは出てくるんです。でもね、私のイメージではありません。フェニックスは素直で優しいけど、あちら側に付いた人間という認識なので、今回は、ちょっと合わないなぁと思いました。やっぱり、元々は一輝という名前なので、日本人でやって欲しかった。
私は、この映画、とりあえずお薦めしたいと思います。真剣佑さんの活躍や、他のキャラで良い人もいたので、お薦めはしておきますが、あまり面白いとは言えないかな。話がゴチャゴチャしていて、現代風に見えたと思ったら、神話になっていたりするので、そこら辺は、原作を読んでいたり、アニメを観ていた人の方が、理解がしやすいと思います。全く知らない方は、彼らのアクションだけを楽しんでくることをお薦めします。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「聖闘士星矢 The Beginning」