「私はいったい、何と闘っているのか」を観てきました。
ストーリーは、
地元密着型スーパーのウメヤで働く45歳の伊澤春男。勤続25年にして万年主任の彼だったが、上田店長の「春男はこの店の司令塔」という言葉にやる気をかき立てられている。たまの休みには、息子の少年野球のレギュラー争いのために「差し入れ作戦」を考えたり、長女の彼氏に父親の威厳を見せつけるべく、「名酒“ナポレオン”作戦」を決行したり、仕事では店長昇進への妄想と現実の狭間で一喜一憂を繰り返し、その脳内は今日も戦場と化している。愛する家族とのかけがえのない生活と、念願の店長昇格への長く険しい戦いの果てに、思わぬ結末が彼を待ち受けていた。
というお話です。
伊澤春男・45歳は、地元に愛されるスーパー”ウメヤ”の万年主任。職場では店長の上田からの信頼も厚く、クールで常に理性的な高井さんや、やや暑苦しいが真面目な金子くんといった個性あふれる部下たちにも恵まれ、日々楽しく働いている。
一方で家に帰れば、しっかり者の妻・律子、長女・小梅、次女・香菜子、小学生の長男・亮太の5人家族の父親で、典型的なマイホームパパ。一見平凡そうに見える春男の脳内は毎日が戦場だった!24時間忙しいその頭の中は休まるヒマがなく、仕事でも家庭でも常に空気を読みムダに気を遣いまくるが、良かれと思ってやったことがことごとく裏目に出てしまう。
「俺の人生はいつもこうだ。俺は…いったい“何と闘っているのか”」
そんなある日、“ウメヤ“に緊急事態が発生。衝撃を受けつつも、「次の店長は伊澤さん!?」という職場&家庭からの期待をビシビシ感じ、すっかりその気になる春男。だが次の店長は、本部からやって来た明らかに年下でやる気なさげな西口。
春男は急ごしらえ感の否めない“副店長”の座に収まることに。また春男の気遣いもむなしく、全く空気の読めない西口新店長の評判は芳しくない。さらに追い打ちをかけるように、スーパー内での“内引き”疑惑が浮上したり、娘の小梅からは恋人のガッキーこと梅垣を紹介したいと迫られたり、受難の日々は続く。そんな局面を何とか乗り切りながら、ついに新店長という嬉しい打診が舞い込んできた。今度こそMAXで舞い上がる春男だったが。(公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。
この映画、安田顕さんの魅力爆発の作品でした。面白かったです。この安田さん演じる主人公の伊澤春男は、普通のオッサンで、地元のスーパーで働き、妻と子供3人と暮らしています。なーんだ、普通のおじさんかと思ってたら、凄い人だったとはなりません。本当に普通のおじさんなんです。その普通のおじさんの日常が、なんか、愛おしくなるというか、そんなもんだよねぇって、頷いてしまうんです。
この春男、良いお父さんなんだけど、実は、家庭の事情があって、ネタバレは出来ないので、子供たちをとても愛してはいるけど問題がありますとだけ書いておきますね、。イマドキは、こんな家庭も多いのだと思うけど、まぁ、春男はちょっと悩んでいます。
それ以外にも、スーパーの主任止まりで、店長になれない事がとても悔しそうでした。春男は、人望もあるし、良い主任なんだけど、人が良すぎるんです。人が良すぎるせいで、自分の首を絞めてしまい、昇格が遅れるタイプなんですね。部下の事を思いやるのは大切だけど、会社はなかよしクラブじゃないから、ダメな事はダメと言わないといけません。それは当たり前の事です。その判断を間違える人は、やっぱり店長には向いていないんじゃないかな。
そんなお人好しの春夫は、家族にはとても愛されています。自分では、あまり気が付いていないみたいだけど、妻の律子は夫が大好きだし、娘たちもお父さんを邪魔にしているように見えるかもしれないけど、凄くお父さんが好きなんですよ。
長女・小梅に好きな人が出来て、家に連れて来るって時だって、慌てている春男は見透かされていて、慌てすぎて失敗するんだけど、凄く喜ばれて上手く行っちゃうんです。そんなドタバタなコメディが続く内容なのですが、それが、イイんです。良くありそうなシチュエーション続きで、それが、笑えるんです。
そうそう、春男は、何故か、家に帰る前に川っぺりの古いカレー屋(居酒屋らしいけど、カレーしか食べてない)に入り、カツカレーライスを食べてから家に帰るんです。家では、奥さんが待っていて、ビールを飲んで食事をして寝るのだと思うけど、その前にカツカレーを食べるって、凄い食欲だなと思いました。こんなに大食なのかしら。家ではおかわりが出来ないのかな。どーも、夕食の前に、カツカレーを食べるシチュエーションが、とても不思議に思えました。まぁ、沢山食べる人もいるので、こんな人もいるのかしら。
春男の妻・律子を小池さんが演じていて、良かったなぁ。こんな奥さんがいたら、本当に楽しいし、しあわせだろうと思いました。ホント、小池さん、上手いよなぁ。彼女が演じると、本当に共感出来るというか、こんな風になろうと思うんですよね。うんうん、好きです。そして、この映画の見どころと言って良いと思うけど、ファーストサマーウイカさんの演じる高井さんかな。スーパーの契約社員だと思うけど、不気味だけど春男の味方なんだと思うんです。最初は、よくわかんない人物なんだけど、イイ味だしてくるんですよねぇ。彼女は必見です。
この映画を観ているとわかると思うんだけど、お父さんが思っているほど、子供たちってお父さんを嫌ってないんです。よく、父親は家でハンパにされてるとか言って、寂しそうにしている姿が描かれるでしょ。でも、思っているほど、お父さんは嫌われていないし、どちらかと言うと好かれているんだけど、恥ずかしくてベタベタ出来ないっていうのが本当だと思いますよ。そんな事が、この映画で描かれているような気がしました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。この映画は面白かった。あまり上映館が無いみたいだけど、面白いです。安田さんの魅力が引き出されていて、観ていて大笑いしちゃうと思います。本当に楽しくて、ほっこりする映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「私はいったい、何と闘っているのか」