舞台「サメと泳ぐ」を観てきました。
ストーリーは、
舞台はハリウッドの大手映画制作会社「キーストーン・ピクチャーズ」。シニア・エグゼクティブ・バイス・プレジデントのバディ・アッカーマンは、数々のヒット作を生み出し、映画業界でその名を知らない人はいない大物プロデューサーだ。人間としての評判は最悪だが、彼のアシスタントは皆、出世すると言われている。バディの下で働き始めた脚本家志望の青年ガイは、屈辱的な言葉で罵られる日々を耐えていた。
そこへ新作の企画を売り込みに来た、フリーランスの映画プロデューサー・ドーンにガイは心を奪われ、いつしか恋人関係になる。傷心に命をかけるバディは、キーストーン会長のサイラスにアピールするためドーンの企画を利用しようと、ガイにある提案をもちかける。それぞれの思惑、欲望、その先にあるものとは・・・。
というお話です。
プロデューサーのバディ・アッカーマンに田中哲司。その新人アシスタントのガイに田中圭。フリーの映画プロデューサーのドーンに野波麻帆。映画会社社長のサイラスに千葉哲也。というキャストでした。
このお話、凄く面白い内容でした。サメと泳ぐのは、新人アシスタントのガイ。映画を作る側の世界を描いています。サメは、もちろん、映画プロデューサーたちですね。誰もがトップを目指して、相手を蹴落とそうと動いている中に、若手のガイが入って、振り回されます。
ガイは、本当に無垢で、映画会社に夢を持って入ってきます。だけど、その世界は、汚いものばかり。パワハラのオンパレードで、それが嫌なら辞めろと言われます。でも、そのパワハラに我慢すれば、映画業界で良い仕事に付けるんです。ガイの前任者も、パワハラに耐えて、新しい映画会社で良いポストを与えられることになったようです。仕方なく、ガイは、酷いパワハラに耐えながら、理不尽な要求に答えて行きます。
ある日、ガイは、バディの所に新作映画のプロットを持ってきたドーンに誘われます。ドーンは、バディにプロットを読んで欲しかったのですが、簡単にあしらわれて読んでもらえず、なんとかバディとの橋渡しをさせようと思って、ガイを利用しようとしたんです。
一方、バディは、社長のサイラスに呼ばれて、次期副社長のポストを決めなければならないが、バディと女性重役のどちらかに決めようと思っていると言われ、その為には、アカデミー賞を取れる様な作品を作って欲しいと言う。バディの作る作品は、全米一の興行収入を上げる様な作品だが、アカデミー賞を取れる様なタイプの作品では無いのだ。困ったバディは、フリーのプロデューサー ドーンの持ってきた作品が使えるかもと思い、アシスタントのガイがこっそりドーンと付き合い始めたことを知り、こちらも利用しようとします。
(パンフレット、可愛いでしょ。)
どっちもどっちで、喰い合おうという感じが、とっても面白くて、楽しめる作品でした。1996年頃に日本公開された「ザ・プロデューサー」というアメリカ映画を舞台化したそうで、それを日本に持ってきたようです。ブラックコメディで、笑っちゃうのですが、ちょっとゾッとするんです。
この舞台では、映画業界が描かれていましたが、これ、どの業界でも、上に登れば、サメがウヨウヨしていますよね。だって、サメじゃなきゃ、人を蹴落として上に登って行くなんて出来ませんもん。もちろん、フリーの世界でも仕事を取る為には、自分をアピールして、人を蹴落としてという事をしないと生きてはいけません。餌を取る為には、平気で人を裏切り、騙し、潰さなければなりません。そんな世界を、描いていました。
いやぁ、楽しかったなぁ。ガイである田中さんが、無垢だったのに、サメと泳いでいる内に、段々と自分もサメになって行く姿をお楽しみください。
東京公演は終わってしまったのかな。これから地方を回ると思うので、ぜひ、観れたら観てみて下さい。大人気だったようで、立見もいっぱいでした。内容も面白いし、キャストも良いですからね。当日券もあるようですので、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「サメと泳ぐ」 https://www.ktv.jp/event/sharks/
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