「上京ものがたり」西原先生のデビューに至るまでのお話です。女の子ものがたりの後かな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「上京ものがたり」を観てきました。


ストーリーは、

憧れの東京で美術大学に入学した菜都美(北乃きい)だったが、画材費用のためキャバクラでアルバイトをすることに。同棲中の良介(池松壮亮)は怠けてばかり、さらにセクハラが原因で顔面神経まひになり、美大の成績は最下位と散々な日々。しかし、先輩ホステス、吹雪(瀬戸朝香)の言葉に奮起して絵の道に進むことにした菜都美は、出版社に売り込みをかけ……。

というお話です。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-上京

西原さんのお話って、結構、映画になっているけど、まず、田舎での生活を描いている「女の子ものがたり」が最初に来て、その後、上京した時の「上京ものがたり」で、売れてからの話で「女の子ものがたり」の深津さんが演じている部分に繋がり、そして「毎日かあさん」「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」につながるのかなと思います。

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上京した菜都美は、美大に受かって、自分の未来は開けていると思っていたのですが、入ってみると、周りはみんな、とっても絵が上手くて、自分のレベルが低いことを認識します。まぁ、美大の生徒って、自分は特別な才能を持っているって、誰もが思っているから、とんでもない人間が多いんですよね。はっきり言って、美術で食べていける人間なんて、1学年に1人も出ないと思います。本当は凡人なのに、絵を描いていると言うだけで、自分は特別とか思っちゃう勘違い人間ばかり。その中で、自分の個性を貫き、何かを与える事が出来る絵を描ける人って、まず、難しいよね。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-上京

そんな中で、自分の意思を貫き、自分が好きな事を仕事にするべく、色々な努力を彼女はするんです。優しいから、ヒモの彼氏にも文句を言えず、キャバクラでお尻を触られてもイヤと言えず、ちょっと引いているような彼女が、絵を仕事にする為には、すごい勇気をもって、出版社に掛け合いに行ったり、青年誌にも売り込みに行ったり、いつもの気が弱い彼女とは思えないような力を発揮する。それは、自分の夢を手に入れるために喰らい付いていく、強い意志を感じました。

もちろん、絵でお金を稼いで、食べて行けるようになりたかったのだと思いますが、それだけじゃダメだということをヒモの彼氏に言われ、お金だけが目的では、ファンが付いてきてくれないということに気が付きます。そんな紆余曲折を経て、菜都美は一人立ち出来るようになって行きます。

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いやぁ、まぁ、良くあるサクセスストーリーと言ってしまえば、その通りなんですけど、きいちゃんの可愛さと、池松くんのダメ男ぶりを楽しんで欲しいかな。私は、前の「女の子ものがたり」の方が、色々な出来事があったりして好きかな。主人公の深津さんが昔を振り返りながら進んでいくストーリーの構成が、上手かったと思うんだけど、今回は、話を時間の通りに進めて、良くある止めのカットとかを使っていて、あまり目新しい感覚も無く、申し訳ないけど、それほどのめり込めませんでした。「女の子ものがたり」と比較してしまったからイケなかったのかな。

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私は、あまりお勧めとは言えないけど、きいちゃんと池松くんのファンの方とかには良いかな。これから夢を叶えようとしている若い人には、ちょっとした指標にはなるかも知れません。私のようなオバサンが観ると、夢が叶う人間なんて、ほんの一握りしかいなくて、まして、お金が無かったら、何にも出来ないんだよって言ってしまいたくなるような感じでした。どこまでも、勝ち組になった人間のお話で、その人の下に何百人もの負けた人間が居るのだという事を、思わずにはいられません。
気になった方がいらしたら、ぜひ、観に行って、楽しんできてくださいね。カメ



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