今日は、映画を観に行かなかったので、本の感想でも書こうかな。
先日、「聖女の救済」という、ガリレオシリーズの長編2作目を読みました。
ストーリーは、
男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は―虚数解。理論的には考えられても、現実的にはありえない。
というお話です。
相変わらずの湯川の変人ぶりが面白くて、笑えました。ガリレオシリーズ、面白いのですが、なんか、今作、ちょっとパワーダウンしているように感じたのは私だけなのかしら。以前は、草薙という男性刑事が相棒で、二人で解明していく内容だったのですが、ドラマ化されるに当たって、内海薫という女性刑事を登場させることになり、小説の方にも出てくるようになったのですが、どーも、この女刑事で、つまづくんですよね。薫が出てきて、色々言うと、とっても読みにくいんです。
このガリレオシリーズは、湯川の天才的頭脳?で事件を解いていく話で、女が出てきて、愛だの恋だのが絡んでくると、面白くなくなってくるんですよ。男の湯川と男の草薙が言い合うなら面白いんですけど、湯川と薫だと、どーも、薫の女臭さが、鼻につくんです。そこに恋愛が発生しないと思うけど、でも、女というものが刑事というものより強調されると、推理のスムーズさがなくなってくるんですよねぇ。だから、読みにくいんです。
読みにくさは置いといて、内容は、良く練られたものでした。女の執念というか、女って、怖いんですよぉ。愛しているからこそ許さない、離したくないという、その執着のようなものがすごいなって思いました。マジで、女って怖い・・・。私も女なんだけど、それほど好きになったら、こんな風に、少しおかしくなってしまうのかしら。私、人にでも物にでも、それほど執着ってないタイプなんですよねぇ。
この話に出てくる殺される男、最初に解説してあるからネタバレにならないと思うけど、酷い奴なんですよ。女は、子供を作る道具くらいにしか考えてないの。女と付き合うのは、子供を産ませる為だけ。結婚して1年以内に子供が産めないなら離婚するっていう約束で結婚するんですよ。酷いでしょ。とんでもない奴です。もし、私の周りにこんな奴が居たら、生殖能力が無くなる薬をこっそり飲ませて、どんなに頑張っても子供が作れないようにしてやるわいっ!!(笑)
話を戻して、このムカつく男を愛してしまった女性が、どうやって彼を手にかけたのか、それを解明していきます。驚くような結末にたどり着きますよ。面白いです。
ぜひ、お時間があったら、読んでみて下さい。
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