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幸縁ノ縁がわ

ゆきえのえんがわ

yukieです。

 

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交通事故で生死をさまよう体験をした主人公。

 

彼女がその後“この世”を生きていく時間経過を読者は見守ります。

 

「生きてるって素晴らしい」という視点を

日々のあらゆる場所に発見し、味わう主人公。

 

生きてるってこんなにキラキラ輝いていることなんだ、ということが

 

押し付けられているようには感じない。

 

そうだね、本当にそうだね、と、ただただ涙ぐむ。

 

それは、私自身がここまで生きてきて

大なり小なり

人生の荒波を超えてきたから思えることかもな?なんて思う。

 

荒波の渦中にいた頃の自分がもし、この作品に出合っていたら…

 

全く違う感想を持ったのだろうと思う。

 

よしもとばななさんの作品は『王国』シリーズ第1作目が大好き。

 

その世界観に、この作品は似ている気がした。

 

ばななさんの作品の記憶が『王国』しかないので、彼女の他の作品もこんな空気感なのかな?と気になって、ばななさんの本を沢山手元に迎えたくなった。

 

なんでこんなに“あの世”を書くのが上手なのだろう。

 

なんでこんなに“あの世の人”のことも、臨死体験した人のことも魅力的に書けるのだろう。

 

そんなことを思いながら

 

油断すると溢れそうな涙をこらえて

 

本編を読み終え

 

あとがきでこの作品が書かれた背景を知り

 

ついに涙をこらえることができなくなった。

 

仙台→新潟の引っ越し大処分を生き抜いてくれてありがとう。

 

あの時、本の内容を確認する余裕なんてなかったから、生き残ってくれた理由はナゾなのだけれど、恐らくこの驚くほどの薄さが理由の1つなんだと思う。