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幸縁ノ縁がわ
ゆきえのえんがわ
yukieです。
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スウィート・ヒアアフター (幻冬舎文庫)
494円
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交通事故で生死をさまよう体験をした主人公。
彼女がその後“この世”を生きていく時間経過を読者は見守ります。
「生きてるって素晴らしい」という視点を
日々のあらゆる場所に発見し、味わう主人公。
生きてるってこんなにキラキラ輝いていることなんだ、ということが
押し付けられているようには感じない。
そうだね、本当にそうだね、と、ただただ涙ぐむ。
それは、私自身がここまで生きてきて
大なり小なり
人生の荒波を超えてきたから思えることかもな?なんて思う。
荒波の渦中にいた頃の自分がもし、この作品に出合っていたら…
全く違う感想を持ったのだろうと思う。
よしもとばななさんの作品は『王国』シリーズ第1作目が大好き。
その世界観に、この作品は似ている気がした。
ばななさんの作品の記憶が『王国』しかないので、彼女の他の作品もこんな空気感なのかな?と気になって、ばななさんの本を沢山手元に迎えたくなった。
なんでこんなに“あの世”を書くのが上手なのだろう。
なんでこんなに“あの世の人”のことも、臨死体験した人のことも魅力的に書けるのだろう。
そんなことを思いながら
油断すると溢れそうな涙をこらえて
本編を読み終え
あとがきでこの作品が書かれた背景を知り
ついに涙をこらえることができなくなった。
仙台→新潟の引っ越し大処分を生き抜いてくれてありがとう。
あの時、本の内容を確認する余裕なんてなかったから、生き残ってくれた理由はナゾなのだけれど、恐らくこの驚くほどの薄さが理由の1つなんだと思う。