手
ブログにお立寄りくださいまして、ありがとうございます
先日、私は人生初のヒッチハイクをしてしまいました
今回は手にまつわる不思議なお話しをします。最後までお付き合いいただけたら、嬉しいです
私の携帯が鳴った…
親愛なる人が最期の時を迎えようとしている
正午までつかわからない。
そんな急を知らせる電話だった。
取り急ぎ身なりを整え、電車の時刻を調べる。バスに乗り駅に着くのはギリギリの時間。
その電車に乗れたとしても約2時間…
正午には到底着かない。
焦る気持ちでバス停に立つ🚏
そこに一台の車が、思わず前に出て手を上げていた
運転していた初老の紳士に事情を伝えたところ、快く駅まで送ってもらえた
駅までの道、私の気持を和ませようとしてくれた紳士にあらためて、お礼にうかがう約束をして改札に向かう
正午を2時間近く過ぎた頃、私は彼女のもとに着いた。
彼女はすでに自力で瞼を閉じることも出来ず、大きな呼吸を繰り返す状態
手を握り話しかけると、微かに瞳を動かし、一筋の涙を流した。
私を待っていてくれた
担当の看護師さんが10分おきに巡回する。
足先の色がかわってきた。
唇の色が…。
その度、丁寧に説明をしてくれる
彼女の最期の時を……
夫を看取り、最愛の息子にも先立たれ、
それでも彼女は強く生きてきた。
私なんか生きていてもしょうがない
何度か耳にした言葉だ、それでも彼女は今日まで人生を歩んできた。
彼女の手を握り最期の時に寄り添う
よく頑張ったね。
旦那さんと息子さんが待ってるよ。
もう大丈夫だよ。
彼女に最後の言葉をかけた。
私の言葉を聞き、彼女は呼吸をやめた。
涙が溢れる、
その涙を拭う私の手はキラキラと金粉を
散りばめたように光っていた✨✨
冷たくなった彼女の頬に手をあて
たくさんの花に包まれた彼女を見送る
彼女の名前を呼ぶ
バイバイ👋 お疲れさまでした
涙と共に出た最後のありがとうは
彼女に聞こえただろうか………