2月9日 ボリショイバレエの「白鳥の湖」を見ました


オデットはスヴェトラーナ・ルンキナ


王子はセミョーン・チュージン (写真はの男性はデイビッド・ホールバーグ)



どうしてもルンキナを見たかったのです。


それは想像以上の白鳥でした


好き嫌いはあるでしょうが・・・



オデットの踊り方は、決して派手に見せません


淡々と、しかし内に秘めた意志の強さを表現しています



ポワントだろうがアテールだろうが、まったく頭の位置が変わらないと思えるほど引き上がっている


こんなに丁寧に、しかし緩急つけた音のとり方をするポワントワークははじめてです


1幕のパ・ド・ドゥでは王子のサポートのピルエット


ただ回るのではなく、音に合わせて、まるで彼女が指揮をしているかのように回るのです


バッチュは彼女のつま先がハープを奏でているかのようです



またどんな場面でも、決して軸はぶれません


1幕の退場場面では、両手を広げてシュッス まるで十字架のように


一瞬の静寂に会場中が息を呑み


その後、彼女の体の中心から手の指先に向けて 漣が立つように腕の波が広がります


腕の関節が10ヶ所以上あるんじゃないかと思うほどの、なめらかさ


プリセツカヤ、パブロワを彷彿とさせます



私がチャイコフスキーだったら、


振り付けのプティパやグリゴローヴィチだったら


そしてオーケストラとこの日の指揮者ソローキンだったら


ルンキナにありがとうと!と心から感謝します




そして、この日は特別サプライズがありました



道化役に 退団が決まっている岩田守弘さんが 急遽出演されました



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本当は夜の部に出演でしたが、昼にも出演してお客様へサービスです



この方が ボリショイで初めて外国人ダンサーとなり、16年踊ってきました


小さな体で、さぞ道のりは険しかったことでしょう


世界に羽ばたく後輩たちのためにも素晴らしい活躍をした、まさにパイオニア


本当にご苦労様でした



見せ場のピルエットは、息を呑むほどのハイスピードの回転でした。


会場からは大喝采! 見ることが出来たのは、本当にラッキーでした




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ロットバルト役のウラディスラフ・ラントラートフ


オデットのスヴェトラーナ・ルンキナ


ジークフリート王子のセミョーン・チュージン




王子役のチュージンにも、登場から心奪われました


アントルラッセの後ろ足が しなやかに反りあがります


従って 驚くほど滞空時間が長く感じられます 美しい・・・!!!



去年ヴィシニョーワと踊ったとき、こんなに素晴らしいジャンプとは気が付きませんでした


ますます成長しているのでしょうね




最後までお付き合いありがとうございました


興味のない方には恐縮ですが、大切な思い出はブログに残しておきたいと思います


本当はもっともっと感動したことがいっぱいです


思い出しても鳥肌が立つわ~


注 写真はジャパンアーツのブログから拝借しました