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コンフリクトマネジメントアドバイザーのユキエですビックリマーク

先日、上司から紹介された「わかりあえないことから」(平田オリザ)という本を読み返していました。

この本では、異文化コミュニケーションをどうとらえるか、コミュニケーションとは何かなどが論じられています。

そのなかで、

①日本人の「奥ゆかしい」コミュニケーションは、国際社会から見たら少数派であって、やはり、多数派である、欧米型のコミュニケーションは学んでおく必要がある。
ただし、同化する必要はない。

②人間はわかりあえない。しかし、コミュニケーションを通して、わかりあえないもの同士が、共有できる部分を見つけて、それらを広げることができるかもしれない。

という考え方は、私はとても共感できました。

特に、②の考え方については、異文化の人々との間のコンフリクトを防止する考え方として、非常に有効だと思っています。

というのも、日本人だけの環境で生活していると、「わかりあえる」ことがどちらかというと当たり前になり、人間同士が「わかりあえない」こともあるということを忘れてしまうからです。

忘れてしまった結果、「あの人は非常識だ」「言うことがわからないのだ」などと、コンフリクトが発生してしまうのです。

しかし、「わかりあえない」ことを前提にすると、相手にはどうしたら理解してもらえるだろうか、相手にとって文化的に難しいならば、どうしたら皆がハッピーになれるかを考えることができますし、「常識」を押し付けることも無くなるでしょう。

まず、「わかりあえない」ことを前提に、共有する部分を見つけていくコミュニケーションは、大変なことが多い一方、発見もたくさんあり、案外、面白いかもしれませんね。