【経緯】

東京都市大学の新入生に向けた学部ごとの教授によるおすすめ図書pdfから面白そうで選んだ(僕は都市大関係者ではないが)。先月NHKで田中角栄特集があり、そこで田中角栄の栄枯衰退の衰退の一大要因を担った文藝春秋の立花隆が書いたと言うことで、ぜひ読もうと思い読むことを決めた。

【メモ】

一章は有名な人々に20歳に対し伝えたいことを彼ら各々の人生を振り返りつつ取材すると言う形をとっていた。

注目は藤子・A・不二雄と村上斉。前者のAとFの関係性は少し前に読んだGoogleの創業者二人に似ているなと感じ、やはり共依存的な関係性は何か革新的なものが生みやすくなる環境を作るのかもしれないと感じた。小さなブレインストリーミングが毎秒開かれているようなものか。後者は海外での人間関係と日本のを比べ、日本の閉鎖的な関係性(封建的な関係性)を指摘した。驚いたのは、ドイツ語とはDuとSieなど敬称と親称が別れている分日本のように上下関係が重んじられているのかと勝手に想像していたのに対し、全くなかったと語っていたことである。

ただ、基本的にこの章は思い出話が殆どだった。

二章について、少し主観が入りすぎている箇所が多く見れた。また、死に対する考え方について、「だから私は自分の死が楽しみなのよ。どちらが本当なのか、自分で確かめられるわけですから。」(p180)を僕は死をも楽しむ科学者としてのユーモアの様なものを感じ取った一方、それを一蹴する筆者について戸惑いを隠せなかった。

一方で、当時の有名になった本の紹介が多いので、自分が次読む本を決めるのに使おうと思う。