小説「ジムグリ」感想(ネタバレ無し)~ヒヨコは果たして幸せか? | 鯉太郎&神楽&銀八 3ニャン日和

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カープと漫画とビールをこよなく愛する主婦が、愛する鯉太郎・神楽・銀八の様子等、徒然なるままに綴ります。




買い物途中に立ち寄った本屋さんで見つけた小説「ジムグリ」。




ヤバい感じのカバーデザインと、関根勤さんが大絶賛という帯が目にとまりました。















作者の飴村行先生の日本ホラー小説大賞受賞作「粘膜人間」は、ずっと前に図書館で借りた事があったのですが、あまりにエログロでぶっ飛んでる独特の世界観に頭がついていかない間に返却期限がきてしまい、ほとんど読めませんでした。
同じエログロでも遠藤徹先生のホラー小説「姉飼」(←すごいタイトルですよね。こちらもホラー小説大賞受賞作。持ってます笑)はすんなり読めたので、エログロがダメだったと言うより、読む時のコンディションが合わなかったのかな。
「ジムグリ」はちょっと立ち読みしたところ面白そうだったので購入。関根さんを信じたよ!!







ストーリーはこうです。










買ってすぐに読み始めて、面白くて最後まで一気読みでした。
関根勤さんが絶賛なのも納得。
地下の民である「モグラ」の国が、旧日本軍ぽかったり、地上の人間「ヒヨコ」の世界がどこか昭和初期の雰囲気だったり、独特の世界観。
難しい架空の言葉がたくさん出てくるのに、ほんとにありそうなリアリティがあり、映像として出てくる感じは文章が巧みですごかったです。







読了して読書メーターで感想を見てみると、「粘膜人間」よりグロさマイルドで、物足りないという人が多いみたいでしたが、私は飴村行先生の初心者として受け入れやすくて良かったです。






心に闇の部分を持つヒヨコの方が、よりモグラに適応できるところは、変な意味でカタルシスでした。








ラストはちょっとあるあるで、予定調和な感じもしなくもないですが、私は好きでした。
「粘膜人間」はシリーズになっているんですね。機会があれば再チャレンジしようかな。









俺は怖いの嫌ニャー。
地下の世界より高いところがいいニャー。









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