「本日は、お日柄もよく」
この言葉、活字で見たことはあったのに、実際に聴いたことがない、多分生きてきて。
この言葉、結婚式でも最近は使われなくなっているらしい。
柔らかくて優しい感じがして、わたしはこの言葉が好きです。
原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」を読了しました。
「赤毛のアン」を読んでいたのに、途中でこれを読みたくなってしまって、ハートに抗えず読み進めました。
スピーチライターとして仕事をやり始める ’こと葉’ のお仕事小説で、読み進めながら、わたし自身も言葉の持つ力に気づかされ、言葉をどう使うかを考えさせられました。
スピーチする人間のひととなり(キャラクター)と気持ちが話す内容にちゃんと反映されているのか、スピーチする上ではこれらが結構大事だなと本を読んで改めて思いました。
5年ほど前まで予備校・学習塾で通塾生の学習指導をする仕事をしていました。予備校ではチュートリアルと称して、通塾生に学期前の学習の心構えや志望校の出願戦略について説明することも業務の一環でしたが、わたしは説明が上手ではありませんでした
およそ30分から1時間ほど説明しっぱなしなわけですが、話の要点に気をつけながら抑揚をつけて話せるように、業務外も家でぶつぶつぶつぶつ話す練習をして暗記して臨んでいました!しかし、哀しいかな…途中で寝落ちする生徒もいるわけで…自分の話の拙さを感じて落ち込んだことが何度あることか…。心意気だけは、褒めたい!
寝落ちする説明になってしまった理由を思い返してみると、
①訴えかけるキーフレーズが弱かった
②わたしのキャラクターに合った話し方ではなかった可能性
③盛り上がりに欠ける流れ
あ~、スピーチライターなる職業を知っていたら、もしかしたら駆け込んで相談したかもしれないな(笑)
そんなことを考えながら、「本日は、お日柄もよく」を自分に重ねる部分もありつつで読みました。
この作品では、こと葉が衆議院選に出馬する幼馴染のあっくんのスピーチをかくことになるのですが、「郵政民営化」とひたすら訴えていた元議員を思わせるようなエピソードや、政権交代を果たしたあの出来事を思わせるようなエピソードがフィクションとして描かれていて、もしも原田マハさんが書いたような議員と国のクリーンさがあるのなら、もしかしたら選挙に行こうと思う人が今よりも多いのかもしれないと思いました。
個人的には選挙に行くも行かないも自由だと思っているので、特にこの点に関してはあえて書きませんが、それだけ言葉の持つパワーはすさまじいと思ったことは書きたいと思いました。
その言葉が本心かどうかは、その言葉に乗っているエネルギーでわかるので、表面的な言葉には惑わされません。しかし、それが本心から発された言葉であるならば、人の心を動かす【感動】を呼ぶものになりうるのだと、改めて思いました。
今は仕事柄プレゼンする機会はないので、そういう点においては緊張する場面もないわけですが、このようなブログを書く際に、言葉の持つ力を信じて、自分の気持ちや考えをしっかり表現したいと思っています。
作品の感想というよりは、自身の体験ベースに自分の考えを書きましたが、読んでいただきましてありがとうございました。
その場そのときに一番ぴったりな言葉を使える人間でありたい、そう思います。
ここからは、ただの余談ですが…
今日は珍しく一日中頭がズキズキ痛くて、とても辛い一日でした。
気圧の変化が激しいときは頭が痛くなりますが、Xで検索かけてみると、わたしと同様に気圧のせいで頭痛が辛かった人が多かったようです
寝ているときからなんとなく頭が痛くて、仕事をしているときが最高に痛かったです。ズキズキ痛いだけで、意識はしっかり持っていたので、なんとか乗り切りましたが、無理はしたくない今日も早めに寝ようかな。
それではまた次の記事でお会いしましょう。
ありがとうございました!