こんにちは!ゆきです!
恩田陸さんの「夜のピクニック」を読み終わりました。
実は随分長いこと気になっていた作品なんですが、一昼夜歩き通しの歩行祭をテーマにした作品なので、楽しんで読みきれるかどうかわからなくて、ずっと読むのを先送りにしていました。
が!!とっても楽しく読みきることができました![]()
物事にはタイミングがあって、それを過ぎてしまうともうなくなってしまうことがある、みたいなことを忍が融に話すのですが、本当にそうなんですよね。忍が例に出した「ナルニア国ものがたり」シリーズの話ではないけれど、わたしもこの本にもっと早く出会っていたかった。そう思うくらいに青い話でした。この本が出たときのわたしは、まさに高校生になる手前の年齢。あの頃だからこそのいろんなことがたくさんあったのに、今はもうその時とは遠く離れたところにいる。それが良いとか悪いとかではなく、あの時にしかできなかったことがきっとあって、だから勿体ないことしたな…と思ったのです。
だから、今からは同じような思いをしたくないので、今だからこそできることややりたいこと、やれることをやろうと思いました。
それにしても、わたしも修学旅行ではなくて歩行祭がよかったな。一緒に歩きたい人と一緒にただひたすら歩く。一昼夜ただ歩く。
団体歩行(クラス単位)と自由歩行がこの作品の歩行祭にはあって、主人公の貴子と融の人間関係と気持ちを軸に物語が進行していくのですが、貴子は自由歩行では親友の美和子(みわりん)と歩くことを前々から決めていて、一方の融は自由歩行を部活仲間と歩くか仲のいい忍と歩くかを決めかねていて、誰と一緒にゴールしたいか自分の気持ちを確かめながら団体歩行をします。
わたしならこの歩行祭で誰と歩きたいと思うだろうか…80キロを歩き通せるかどうかがまず大いなる疑問ですが(笑)、今も友人関係が続いている友人と歩きたいと思うだろうなとすぐに答えが出ました。
修学旅行のようなどこかに行く楽しみも悪くはないですが、歩行祭の方が自分の気持ちに向き合い、一緒に歩きたい人と向き合える時間にすることができるのかもと思いました。
高校の修学旅行にあまり楽しい思い出がないから余計そう思うのかもしれません(笑)楽しみ方をあまり知らなかったために、楽しみきれなかったというのが適当なのかもしれないですが。
「みんなで仲良く」風の旅行よりも、歩行祭の方がいろんな不要なものが削がれて、ずっとシンプルでいいなと思うのです。こういう非日常の方が青春ぽくていいなと。
作者・恩田陸さんの母校の行事がモデルのようで、だからあんなにリアルなのかなと納得してしまいました。この作品を読んで、わたしも歩行祭を楽しく擬似体験できました!
楽しかった~!
今回はここまで。読んでいただきありがとうございました♡