こんにちはニコニコ

桜の見頃が週末の雨と重なり、外で花見とはいきませんが、雨に濡れる桜もまた風流なのかなと思ったら、それはそれでステキだなと思ったわたしです!

 

この冬のドラマとして「星降る夜に」がやっていました。わたしはこのドラマを最初から最後まで見ました✨

はじめは恋愛ドラマのイメージが強かったんです。なにせ、大石静さん脚本だから。

実際に見てみると、恋愛はあるけれど、なんかもっとこころの奥が温まるような話だったんです。

視聴を進めるほど、毎週楽しみになっていました。

さて、「星降る夜に」のどこがそんなに魅力的だったのか。今さらですが、わたしなりに感じたことを書いていきます。

 

★主人公・鈴のフラットな価値観と素直さ

まずは主人公・鈴(吉高由里子さん)がとても魅力的な女性なんです!

自分の感情に素直で、それを相手に伝えることが出来るんです。

表現がまっすぐだから、見ていてとても気持ちがいい。

例えば、一星(北村匠海さん)と春(千葉雄大さん)が居酒屋で手話で話をしている姿を

「わたしだけ知らない世界に来たみたい」と表現する感性。

自分の思ったことを伝える鈴。鈴→一星に「好きになったらキスする」とか、

「あなたのせいでお節介になったの!」とか。

そういう素直な姿って可愛らしいし、ステキだなと思う。

 

★耳が聞こえないこともドジなところも感情豊かなところ、勉強が得意なことも、すべてが「ただの」個性として描かれていること。そして、そこに悲壮感や特別感が一切ないこと。

北村匠海さん演じる柊一星は生まれつき耳が聴こえませんが、本人も周りもそれを気にしていなくて、ただの「一個性」として描いています。職場で一星と春が手話でひそひそ話をしているシーンも、話している内容がごく当たり前の他愛ない話だったりして、ただ意思疎通をとるのに音を使った表現をしていないだけなんだな~と。

春は一星に出会ってから一星に手話を教えてもらって、一星と手話で話をします。

春は一星の明るさに励まされたり、手話では本音が言えるだろと背中を押してもらったり…それぞれの個性をステキに描いているんです。

そして、一星が「耳が聞こえないし両親がいないから、かわいそうだと思わない?」と鈴に聞いたときに、「一星はかわいそうなの?私から見たら、一星は行動力があってすっごい人だよ(ニュアンス)」みたいなことを鈴は言うんです。

耳が聞こえないことはかわいそうなことではなく、本人がまずそう考えていないのならそうではないはずだし、耳が聞こえないこともお節介なこともドジなこともテンションが高いことも全部同列の「個性」として描いているこの作品は、間違いなくどんな人もただひとつの個性を持ったかけがえのない存在だと言っているようにわたしは感じました。

耳が聞こえないことは悲壮感を持たないといけないことなの?

勉強が得意で医師をやっていることが特別なことなの?(鈴は産婦人科医)

何かを持っていないこと・失ったことは悲しむべきことなの?

 

このドラマには誰が偉いとか偉くないとか、だれがかわいそうとか、そういうのはなかったように思います。

人が前を向くときに、どんな人が周りにいて、どんなふうに関わっていくのか、そういう温かいものを見せてくれたな~と思っています。

 

★寄るそうことの温かさ、見守ることの温かさ

特に、このドラマでは出産時に妻子を亡くした深夜(ディーンフジオカさん)と伴(ムロツヨシさん)に寄り添う周りの温かさを感じました。

深夜はもともと公務員として働いていましたが、妻子の死をきっかけに産婦人科医になり、鈴と共に働いています。

彼の心の傷は10年経っても癒えず、東京の自宅はそのままになっていました。友人の北斗(水野美紀さん)は遺品整理士で、深夜のことを何かと気にかけ見守っています。また、鈴は深夜が自宅の整理をすることにした際に一緒に立ち会い、寄り添っているように見えるんです。

また、深夜と同じような境遇で妻を亡くした伴は、その際の治療にあたった鈴に対して脅迫行為を鈴の家や職場でするのですが、伴の様子がおかしいと気づいた鈴は、身を投げようとした伴を止めようとしたり、一星は辛さのあまり泣いた伴を抱きしめたり、みんなで銭湯に行ったりするんです。

特別な何かをするのではなくて、ただ一緒にいること、何もなかったかのように接することが人を前向きにさせるのかな~なんて思ったんです。辛いときに誰かがただ一緒にいてくれることが、大きな力になるんだな~と思いました。

すぐに手を貸すことも優しさなんだろうけれど、そばにいて見守り続けることは愛なのかな~なんて。

 

そういうわけで、わたしは「星降る夜に」をステキなドラマだったと感じました!

こういう温かいドラマが好きだな~。