第1回『ヒミズ』 | 大崎由希オフィシャルブログ「ゆきちーたいむ」Powered by Ameba

第1回『ヒミズ』




普段所属ユニットのSIRでは「まったり系グラドル!」の肩書でセクシー担当として活動をしている私ですが、

このブログではちょっとまじめに、

お芝居を修行中のいち女優として、

いろいろな映画や出演作の紹介などをしていきたいと思っています★

どうぞよろしくお願いいたします。




さて、第一回目は、

第68回ヴェネチア国際映画祭出品作でもある『ヒミズ』。



『冷たい熱帯魚』や『愛のむきだし』の園子温監督作品です。

主演は今注目の若手俳優、染谷将太さん、

ヒロインはモデル出身、ポスト宮崎あおいとも呼ばれる二階堂ふみさん。

お二人はなんと、ヴェネチア国際映画祭で最優秀詩人賞をW受賞されています。



「ふつうの大人になること」が夢の15歳の少年、住田祐一と、

「愛する人と守り守られ生きること」が夢の15歳の少女、茶沢景子。

平凡に暮らしていたはずの2人の日常は、ある事件をきっかけに一変します。

衝動的に父親を殺してしまった住田は、そこからの人生を「おまけ人生」と名付け、

世間の害悪となる悪党を殺して行こうと決めます。

自ら未来を捨てることを選んだ住田に茶沢は再び光を見せられるのか…。




例えばみなさんは、

親に捨てられ、罵られ、たった一人でどこにも希望が見えない状況に追い込まれたら、

一体何を感じ、どんな行動に出るでしょうか。想像がつきますか?

この作品には、学校へ行って仕事へ行って毎日を平凡に暮らす私たちには想像もつかない、

言わば一般的には非現実的な現実の中に、

15歳のリアル、葛藤、叫び、一筋の希望への不信、拒絶、絶望…

そんなのものが身ごと体当たりしているような、そんな衝撃を感じました。

そして「祐一の人生を狂わせる周りのダメな大人たちにも、

決して、我が家の隣の家庭、のようなリアルではないのに、

なんだか狂った日本を凝縮してそのまま表しているような感覚がして、

見終わった後は、流れ込んできたものすごくたくさんの感情に押され負けてしまうほどでした。




私たちはこれほど壮絶な人生を歩むわけではなくても、

きっと日本人のだれもが悩みや孤独を抱え、

そしていつも、知らず知らずに希望の光を探し求めています。



なんだかそれを代わりに叫んでくれているような気がして、

こんなに絶望的な状況に追い込まれていても、

そこに差しのべられた脆くも揺るぎない景子の想いは、

ちょっと羨ましくなるほどでした。

私もそんな人に支えられたいなぁ。



園子温監督作品『ヒミズ』は、

渋谷シネクイント、シネマライズ他全国の劇場にて公開中です★

皆さんもぜひ、お近くの劇場に足を運んでみてくださいね!

http://himizu.gaga.ne.jp/





最後に告知ですが、

私が主演させていただいた福島拓哉監督の短編作品、

『ゴージャス・プリンセス!』の収録された映画『ヴァージン』が、

5月に新宿K’sシネマ他で全国劇場公開されます。

こちらもよろしくお願いいたします!



これからも、素敵な映画たちが皆様の心を彩りますように…★