今では珍しくも何ともなくなってしまった電子音楽ですが、今から50年以上前にこのLPを大学のクラスメイトに聴かせてもらった時は驚きました。モーグシンセサイザーによる「スイッチト・オン・バッハ」です。

 

 


この頃はやっとバッハを聴き始めた頃だったのですが一聴びっくり!
早速同じものを買い求めて正統的なミュンヒンガーなどのバッハよりも面白くてこちらばかりを聴いていたものでした。
今聴いてものなかなか良く出来ていると思います。無機的な響きのなかにも何か哀愁のようなものを感じさせ、今日の孤独な世界を暗示しているようでもあり、摩訶不思議な音楽です。両面を通して聴くには辛いモノがあるのですがカンタータ29番のシンフォニア、無伴奏パルティータ第3番の第1曲にから転用編曲された有名なもの、それにブランデンブルク協奏曲第3番などの疾走感は秀逸で面白さは健在です

なおLPとCDでは収められている曲が異なります
私にはLPのほうが良い曲が揃っていると思います
ただ音質的には音の性格からいってCDに軍配があがります