検査の結果、感染の疑いはなくなり、虚血性大腸炎のみの症状だったことが確定し、無事に1週間で退院することができました。
新型コロナの症状も良くなってきて、退院時にはわずかな微熱と咳と喉の痛みだけになっていました。
この写真は、退院前日の夕方に病室から撮った夕陽です。台風が近づいてきていたこともあり、天気が下り坂のため綺麗な雲があらわれました。
わたしは、自分に起こった出来事にはすべて意味があると考えます。
今回の腸炎にはどのような意味があったのか?
入院1日目に強烈な腹痛と闘いながら、ベッドの中で考えました。この病気についてまだ何も分からない状態でしたが、ひょっとすると自分で自分に厳しくし過ぎたことかもしれないと感じていました。
入院2日目、まだ腹痛が続いていたため相変わらずこの病気については全く何も調べてもいない状況のところに、以前、消化器内科の看護師をされていたという、現在はわたしがいた病棟とは別の場所で働いている看護師さんがわざわざわたしの部屋まで様子を見に来てくださいました。
彼女は消化器内科から離れてからも、関連する病気を患った患者たちのことが気にかかるらしく、たまたまわたしのデータを見てピンと来るものがあり会いに来てくださったとのこと。
コロナ感染するリスクがありながらも。
彼女はまず最初に、この病気は意識していなければ繰り返しやすい病気だから原因となることを排除しなければならない、それにはまず第一に便秘にならないようにすること、第二にからだにストレスをかけ過ぎないようにすることと説明した上で、わたしの話を聞き、想像通り、彼女とわたしの性格が似ていると感じたようです。
それは、何ごとも懸命に努力し、物ごとを追求し、体力や気力の限界まで自分を追い込み続ける性格。
彼女も1年前に体を壊したときに、このままではダメ、今後の人生のために最も大切なことは体に負荷をかけ過ぎないこと、無理をし過ぎないことだと悟り、自分を変え、職場環境も代わり、今はもう元の自分には戻りたくないとさえ思うようになったというのです。
わたしは子供のころの境遇や体験をきっかけにして、いろいろなことに対して目標を雲の上以上にまで高く設定し、その位置を目指して精一杯の努力を重ねてきました。自分を甘やかすことが逆にストレスになる性格です。
そのような生活を続けてから25年間ほど、入院が必要な病気は3度経験し、1年半前の乳がんも時が経つとともに忘れつつあり、最近も毎日毎日かなりの疲労が蓄積するほど追い込んでいました。
そのためこの入院が決まったとき、最初はからだを休められるいいきっかけになったなと考えていました。
でもその看護師さんとお話しすることで、これまでの考え方を改めることにします。
今後はまだ体力が少し残っている日でも、からだのために無理をし過ぎない努力をすることに決めました。長年続けてきたこの性格なので、たとえすぐに変えることはできなくても、小さなことからでも少しずつ変えていきたいと思っています。
それは何より、今後の人生においてやり続けたいことのために。叶えたい夢のために。
ところで今回の腸炎を患ったことは、新型コロナでからだが弱っていたことがきっかけになったことも大きいようです。
虚血性大腸炎には、血便が出る段階になる前に、前もって、便秘以外にも微熱やだるさなどの症状があらわれることが多いようです。わたしはコロナ感染で高熱が出ていたために気付きませんでした。
でも、前日には硬いながらもどれだけか便が出ていたことや、いつもの便秘+下痢だったら硬い便を出してしまえば腹痛がおさまると考えながらも、その日はなんとかひとつずつ出してもなかなか腹痛がおさまらず、なぜだろうと思いながら、のたうちまわる痛みと闘った挙句に血便が出ました。血便が出ても最初は生理が終わったばかりだったので不正出血だと勘違いして、その後も何時間か激しい腹痛と闘っていました。
もし次にまた同じようなことが起こりそうな場合、血便が出るほどになる前に病院に電話すると相談に乗ってくださるそうです。