某計算だけ塾の「●年相当」という表記の落とし穴
🔹幼児〜高校受験までの塾をやっています。
長くなりますが、御興味のある方はご一読下さい。
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うちのスタッフさんが言います。
👱♀️「先生、また『◯も◯』の後始末ですか?」
🤦🏻♀️「まあ、ねえ。一回通らないとすまないみたいだしね。」
『◯も◯』とは某計算だけ塾のことです。
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この計算だけ塾の売りは先取り学習!
「今うちの子は小学1年生ですが、3年先取りの小学4年生のところをやっています。」
と、思っている保護者様の多いこと、多いこと。
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しかし、正確には、
「うちの子は、子どもが苦手な図形や、このところ重視されているグラフの読み取りや文章題を全て飛ばしてその学年の履修すべきところのたった一部分の計算枠だけを3年先取りしています。」
です。
なぜそういう事実を伝えないのでしょうか。
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わたしが思うに、図形とか思考力が苦手な子は幼いうちに訓練すれば違ってきます。その大切な時期をなぜ人間計算機みたいな時間にするのでしょうか。時間は取り戻せないのです。
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冒頭の『◯も◯』の後始末というのは、ある日突然算数ができなくなって困ったと駆け込む親子さんを引き受けることです。
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全然突然ではなく、成る可くしてなったというのが正解ですが、例えば学年が下のうちから分数なんてやっていた子はプライドが高いし、もし反抗期なら聞く耳を持たないから大変です。
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そりぁ、子どもの立場からしても何枚もの宿題を長年こなしてきたのにある日突然、算数のテストで何にもわからなくなってしまうのは不安なことでしょう。
どうしたらいいかわからないし、また違う塾に連れてこられても自分には失敗体験しかないので言うことを聞くのは嫌でしょうね。
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例えば
😗「自分は分数の計算ができるんだぞ、えへん。」と、思っていたのに私に、
💁🏻♀️「すごいねぇ。そんなことができるんだ。」
💁🏻♀️「じゃあね、2/5+1/5=3/5というのはなぜ?
それと3/5ってどういうことか先生に教えてくれる?」
と質問されて何も答えられないわけですから。
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これは意地悪ではなくて、単に計算マシーンと、中身を把握していることの違いをはっきりさせるためです。
🤷🏻♀️「できるのは計算だけね。」
と、突き放すのではなく、一応質問して
🙆🏻♀️「計算だけではなくてそういうこともわかるともっと分数博士になれるよ。」
と、視野を変えるためです。
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これがなかなか大変なのです。
自分ができていたという過去や思いがあるとそこだけにフォーカスして嫌なことは受け入れないのです。(これは大人でもそうですね)
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だから私は「リハビリ」と、読んでいます。
残念なことに『◯も◯』歴が長い子ほど挫折した時にリハビリには時間がかかります。
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もちろん、先取りといっても〈ごく一部分の先取り〉だとわかっている保護者様はいいのです。
何かの試験のための計算力の時短という目的があるのは良いのです。得るものと失うものがちゃんとわかっていればいいのです。
ただ、「●年先取り」という親にとっての殺し文句につられて、本当に先取りしていると思っている方がいるのも事実なのです。
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だから、
「お子様は子どもが苦手な図形や、このところ重視されているグラフの読み取りや文章題を全て飛ばしてその学年の履修すべきところのたった一部分の計算枠だけを3年先取りしています。」
と、正確に伝えて欲しいのです。
(そんなことありえないかぁ)
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考える力は人の表情を変えます。
考える力は人の心を変えます。
考える力は人の人生を変えます。
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長年子ども達に接していて、
子どもは考えることが好きだとはっきりいえます。
私はじっくり考えて目標に対して結果を出せる子を育てていきたいので、書きました。
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読んで下さってありがとうございました。