3年前の、夏の日。
息子と市立図書館に行き、
金子みすゞさんの詩集を手に取りました。


そのFacebook投稿を見て、
昨年の夏も、感じたことを投稿していました。




2018年8月26日Facebook投稿から。




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懐かしく愛おしい時間。 



ことばを最初に聞くのは自分。



ことばには色がある。



どんな色のことばをつかうか。

 


 
昨日学んだこと。


 


ペットボトルにインクを一滴垂らすと、
その色に染まる。




同じように海に、
インクを一滴垂らしても変わらない。


 
わたしたちの器がペットボトルくらいなら、
色んな色の人に出会ったら
その都度、染まってしまうけれど、

  

海のように器がおおきければ、
染まることはない。
 


ペットボトルくらいの器で
染まってしまい、



自分の色に戻る前にまた染まる、
を繰り返すと、



やがて真っ黒になってしまう。


 
どんな色のことばをつかうか。
どんな器をもつか。
 

 
色んな色に出会ったときに、
一喜一憂しないということ。





わたしはわたし、
あなたはあなた。




だけど、こだまのように



うれしいっていうとうれしいっていう
かなしいっていうとかなしいっていう



ただ、そうなんだ、と
ただあるそのままみとめるだけで



世界はもっとやさしくなる。





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振り返りと感じたこと。




2018年、息子は中学2年生。



1年生の冬には、まだら登校をしていて、
5月頃から不登校が本格的になっていた。



宿題を気にすることもなく、
あんなに追われる気持ちになっていたのは
なんだったのかな、と思う夏の日。



心が軽くなった。


だけど、なんやかんや言いながら
一緒に宿題をやるのも楽しかったなと、
かつての日を懐かしんだ。




夏休みだからって仕事ばかりで
特別なことはなにもしてあげられない。
自分のふがいなさが心苦しい。


それがほんとうの心の重さだったかな。


大型連休や夏休みは、
そんな気持ちになったりして
シングルマザーには辛い時もある。


息子の絵日記は、
祖父母との思い出ばかりだったなぁ。


若く出産して大変なこともあるけど、
4人の祖父母が若く元気でいることは、
めちゃくちゃ幸せでありがたいことだ。


水族館に行ったり、昆虫館に行ったり、
動物園に行ったり。



自分のできる範囲のことは、
してきたこともあるけど、
できないこともいっぱいあった。


わたしはわたしのできることをしてきたし、
わたしの苦手なことやできないことを、


わたしや息子のまわりにいる、
できるひとたちができることをしてきてくれた。



世の中はとても厳しいこともあるけど

わたしの周りの世界はやさしかった。

 

 

嫌だとかなんとか言っていても、
すぐに思い出せるのは夏休みの宿題を
一緒にしたことばかり。


カブトムシやクワガタを飼ったり、
写真を撮ってまとめたり。


宿題のおかげで、
思い出せる思い出がある。


いつも助けてくれた人がいる。


そんな、ほろ苦さと、人のやさしさも、
懐かしさの中にあるのだ。




昨年の夏は、
言葉についてよく考えていた。



伝えたい言葉が
伝えたい思いのまま伝わらない、


受け取ってもらえない、


思い通りに表現できない、



そんなフラストレーションを
感じていた。   


コミュニケーションのむずかしさも
痛感していた。



誰かの声や言葉の色や温度は、
いとも簡単に心の中に入り込んできて、
自分を染めてしまう。



自分の発したことばに、
相手がどんな気持ちでいるのか、
相手にどう届いたか。


それを思う、
自分の中にも色を落としていく。



人と人の間に見えない壁があり、
言葉が、行く先もなく、
虚しく置き去りになる。



言葉の持つ影響力と、
言葉の無力さを同時に感じていた。



そんなときに、
ペットボトルと海のたとえ話を聞いて
心がスッと楽になった。


そして、久しぶりに目にした詩は
とてもやさしく胸に広がった。



わたしたちは、
使う言葉によって、
良くも悪くも影響しあう。


わたしたちは、
色んなちがいがある。


だけど、まずはそのまま
受けとめ合うこと。


自分も相手もみとめあうこと。


ちがいもまるごと包み込むような、
そんなあたたかいまなざしが



やさしい世界をつくるのかな。




だれかの色に染まって、
自分の色が変化するのも素敵なこと。



大きく大きく心を広げて、
色んな色をぬりあって、


カラフルに染まりあった世界を
自由自在に楽しみあって



笑いながら、
生きていきたいな。