読み終えた本と、これから読む本。
上に乗っているのが読み終えた方である。
『死刑にいたる病』
物騒な題名だが、おどろおどろしい描写はない。
ある日、虜囚の男から手紙が届き、主人公は刑務所を訪れる。
少年時代に知る男で、男はあの頃と変わらない眼差しで、主人公に微笑みかけた。
「起訴された9つの殺人のうち、8つは自分がやったものだ。
しかし、残る1つは、冤罪だ。
そのことを君に判断してほしい」
主人公は、男の過去を調べる。
弁護士事務所の助手を騙り、関係者の話しを聞いた。
人々の間を渡り歩くうちに、主人公自身が変わり始める。
希望への変化か、それとも、同じ泥沼に落ちていくのか。
読み終わったとき、すごい小説を読んだと思った。
読む本がなくなってしまったので、古本屋に行く。
本を選んで、丸亀製麺に入った。
昼時で、店内はぱんぱんに混んでいてた。
カウンターの向こうで勇ましく働く人たちの声が飛び交う。
それを聞きながら、うどんと、皿に載せたちくわといかの天ぷらを食べた。
天ぷらは、いかがおいしかった。
ほくほくとして柔らかく、充実した気持ちになった。