あこがれの剱岳へ | 走ったり休んだりのEvery Day!

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運動オンチな主婦がひょんなことから走り始めたのは2006年秋。家事と仕事の合間に走っている日々です。

今年の夏は久しぶりに家族4人で旅行に行ったし、トレランもいろいろやった。

でも、一番のできごとは剣岳に登ったことかも。


8月の末に前からあこがれていた剱岳に連れて行ってもらいました。

出発前、毎日チェックしていた天気予報は雨マーク。

私の実力では雨だったら登ることはできない。

たぶん無理だろうけれど、とりあえず現地へ行ってみようということで木曜日の夜、東京を出発。

早朝、扇沢に着き、ここからトロリーバス→ケーブルカー→ロープウェイ→トロリーバスに乗って室堂へ到着。


ここからひとやま越えて剣沢キャンプ場を目指します。

このひとやまがきつかった。

今回、スタート時の荷物は約14kg汗

この計った時+水です。



そんな荷物を持って山を登ったことがないから、登り始めてすぐにバテバテ。

でも、ここでやめるわけにはいかないので、他のメンバーには先にいってテントを張っておいてもらうことに。


登りが終わって剣御前小屋に着いた時はうれしかったなぁ。

ここからは下り。

そしてやっと剣沢キャンプ場が見えました。



この日の天気は曇り。

もっと私が速ければ、この日のうちに登ってしまう事も考えていたけれど、遅すぎてだめでした・・・。


ビール飲んで、ランチして、ワイン飲んで、夕飯食べて、ワイン飲んで、のんびりと。

山で食べるご飯も飲むお酒もなんておいしいんでしょうワーイ


土曜日は3時半に起きる。

雨は降っていない。

登る準備をする。ご飯もいっぱい食べる。

私が一番遅いから、少しでも楽に登れるように荷物は全部持ってもらうことに。


4時半に出発する時はちょっと雨が降ってきた涙

でも、すぐに止んでくれた。


剱岳までは一服剣、前剣を越えていく。

登りはいつものようにつらい。遅い。

途中で雨がふってきたら引き返すつもりだったけれど、どんどんお天気がよくなってきた。


だんだん岩場や鎖場が増えていく。

慎重に進む。



カニのたてばいに到着。




ここも怖くなかった。

慎重に3点支持を守り、一歩一歩登る。


たてばいを過ぎたらすぐに山頂だと思っていたら、まだまだだったがーん

でも、前に前に進み続け、ついに剱岳山頂に到着!!!!!

何度も無理かなと思ったけれど、ゆっくりでも進み続けたら、登れました。



せっかくの山頂写真なのにヘルメットが曲がってる汗

遠くには槍ヶ岳も見えました。


登頂できて喜んでばかりいられません。

下りには一番の難所、カニのよこばいがあるのですガクブル

足場が見えないところがあるらしいとか、いろいろ聞いていたのでびびってました。



でも、大丈夫でした。

足場もちゃんと見えたし、狭いけれど、落ち着いて進めば怖いところもなかった笑顔

といっても写真で見るとへっぴり腰だけれどね・・・・。

こうしてなんとか最大の難所を通過できました。


その先も岩場や鎖場は注意しながら、下山します。


途中で雷鳥の親子にも会えましたよUP★a




そして剣沢小屋まで帰ってきました。

ビールで乾杯ビール

今までで一番おいしいビールだったかな。



テン場に戻り、すぐに撤収。

雷鳥沢まで移動です。

剱岳登って、戻ってきて、すぐに撤収からの移動はきつかった。

でも、がんばった。


雷鳥沢にはたくさんのテントがカラフル。

ビールが売っていないのが残念だったなぁ。


日曜日の朝、一番のトロリーバスに乗って、帰りました。

途中で黒部ダムで少し観光。






トロリーバスは50周年なんだって~。


こうして町へ戻り、夢のような3日間は終わりました。

おととし、去年と槍ヶ岳に登ってから、ずっと登ってみたいと思っていた剱岳。

今回、縁あって山のベテランの方に連れて行ってもらうことができ、願いがひとつかないました。


でも、本来ならば私程度の体力、山力で登ってはいけない山だったと思います。

ベテランが一緒で途中で何度もアドバイスしてもらい、危ないところでは助けてもらったから幸運にも登ることができたのだと思います。


山は私たちに多くのものを与えてくれます。

すばらしい景色、つらい登りの後の達成感、山頂から見える周りの山々、雲海、朝日、満天の星空・・・・。

でも、危険と隣り合わせ。

一瞬の隙をついて、簡単に大切な人を連れて行ってしまう。


先日、私たちは大切な仲間を山で失いました。

私より何倍も速くて、山力も体力も経験もあった彼でも逝ってしまった。

本当につらくて、何度も何度も「なぜ?どうして?」と思った。


それでも私は山に登りたい。

山に対する謙虚な気持ちを忘れずに、もっと山力を向上させて、クライミングも勉強して、体力も登る力も今の何倍もつけて、これからも登り続けます。


いつかまた剱に見合った登山者として、もう一度、登りたい。


2014年の夏は忘れられない夏になりました。