中学3年生をむかえた均くん
そして我が家を震撼させる出来事がおきた
それは桜も散り、緑の季節を迎えるころの事だった
均くん「あのさー、ハリーポッターレガシーってゲーム知ってる?」
母「知ってるよー。私やりたいんだよねー」
均くん「おばあちゃんがさ(私の母)、すごい高校入ったらハリーポッターレガシー買ってくれるって言うんだよ。部屋にテレビもつけてくれるって」
母「へーよかったね。受験頑張ったらいいじゃん」
均くん「うん、だから決めた!!◯山高校目指すよ!!そこ行く」
母「え?いや……へー。‥うん、頑張ってね」
こんな会話をしたのを覚えている。
均くんのいう◯山高校とは、雑誌にもなるような超進学校で、官僚や士業、医師、外資系会社勤めのお友達がわんさかできるすごい私立高校なのだ。
もちろん偏差値70越えである
進学先は、東大京大はもちろん、アメリカの有名な大学へ行くようなところだ。
中学受験を経験したご家庭や教育意識高いご両親がいらっしゃるお子様が通われるイメージ
間違っても私のような人間から産まれた息子が行ける学校ではない。
高望みせず、提出物をだせよー
と思った。
これは私の勝手な主張であり、もちろん絶対正しいわけではないのだけれど、私の子育て基準のひとつに、遺伝子がある。
姿や形、身長が似ているのはもちろんのこと、運動神経や記憶力のよさ、性格まで遺伝子によってコントロールされていると思っている。
そして環境や親の価値観によって、さらに変わってくるのだろうと思っている。
私は、自分が遺伝性の病気を持っているので、周りの人よりも遺伝子🧬への意識が強いのかもしれない
なので、均くんだって頑張ればできる
本気ならやればできる
という気持ちにはとてもなれなかった
努力も才能だと思うのからだ
もちろん頑張ってできることもある
頑張ってできるラインと、才能が必要なラインがあって、“好きこそ物の上手なれ“はあくまで“上手”というラインまでなのだ。
歴史に名を残すようになるわけではない。
超一流の◯山高校へは進学できない。
努力することというのは、実に基準が曖昧で、勉強時間で努力したことになる人もいれば、やり込み具合を努力したという人もいる。好きなことを我慢して努力したという人もいるだろう
均くんは、1年で受かるほどの努力はできないのだ
均くんの基準で頑張るというペースならば、あと2年はかかる
でも、それをやる気になった息子に言う必要はない
見守ろう。
絶対受けられるレベルにもならないと思うけど、見守って挫折を感じ、いずれ身の丈知ればいい
そうして受験勉強を始めた息子を表向き応援しつつ、私は併願推薦をもらうため、偏差値50くらいの私立高校を探した