昨夜は同じカンパニーメンバー荒の自宅で行われた
『訪問』を見に行った。リアルに自宅の中に客席(1回4名限定)をつくり、ロフトのついた部屋を活かした空間でのパフォーマンスだった。
前書きのようなものとして、家までの地図を渡されるのだが、そこには彼なりの細かな道案内が。
普通に行ったら絶対気が付かないようないぬの置物だったり、変な看板や落書きだったりを紹介していて、
何だか隠れミッキーを捜しながら旅をしてるような。
伝書鳩を飼っているという家だけ見つけることができなかった。


昔よく自然の中でスタンプラリーとかやったなぁ、なんて思い出しながらワクワクしながら向かっていると、ただの道が、すごい特別な道になったような感じがしてくる。

開演の10分前に到着。一番乗り。なんか恥ずかしい。
テーブルにはお菓子と本日のメニューが。




迷わず氷結を頼んで飲み始める。
そのうちに1人、2人と集まってきた。皆知らない人。
聞けば荒も初めて会う人がいるらしい。
4人だと何というか、無視できない部分がすごくあって、普段舞台を見るときとは違う感覚。
映画とかであるような、見知らぬ人が出会って何かを成し遂げるみたいな緊張感もあり。


パフォーマンスは何というか荒らしい、日常と非日常を行ったり来たり、その中でふわふわ浮いてるような。部屋は5畳もないほどの中にお客さんとパフォーマーがいるのだからかなり距離も近い。
立ちあがったら向こうに行けちゃうんじゃないかというワクワク感もあったり、荒だけが汗をかいて踊っている姿にちょっと申し訳なさを感じたり。同じ空間を共有してるけど、温度はかなり違っている。
そしてこんな夜に小さなアパートの一室4人だけがダンスを見ている事なんて誰も想像していないんだろうという一種の優越感みたいなお得な気分になったり。

日常の中の非日常が日常になる瞬間は不思議な気分になった。


パフォーマンスが終わると手作りの夕食がついてくる。
それを5人で食べる。
みんなおもむろに話し出して気づいたら23時。
ココに来なかったら、一生出会わなかったかもしれない人との出会いもプレゼントしてもらった気がした。

なんとなく、この夜のことは一生忘れないと思う。

帰りはみんなで駅まで歩く。
前書きの答え合わせのように来た道を辿っていく。


そして最後には「あとがきのようなもの」として封筒に入った手紙?をもらう。
内容は秘密だけど、私の生きている時間とは違うところで生きている知らない人からのラブレターみたいなものだった。(私はそう感じた)


やっぱり映画みたいな体験。
いつも乗る京王線も、どこか違う気がした。


『訪問』してよかったなぁ。。。。